「能登半島地震支援のための代表者の集い」(下)

聖書教会連盟・内灘聖書教会(石川県河北郡内灘町)で5月23日に開かれた「能登半島地震災害支援のための代表者の集い」(全キ災〔キリスト全国災害ネット〕主催、日本福音同盟〔JEA〕援助協力委員会・能登ヘルプ〔能登地震キリスト災害支援会〕共催)では、「能登を知り、祈り、今後の支援について考える時」と題し、報告、懇談、祈りの時を持った。今回はその続き。

前回

市來氏「働きはあるがワークリーダーいない」 動ける人材の備え 平時から 「能登半島地震支援のための代表者の集い」(上)

 

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セッション2は「今後の支援活動について」をテーマに行われ、能登ヘルプ会計担当の漆崎英之氏(改革派・金沢教会牧師)が「能登ヘルプの支援活動の恵み」について証しした。

「この働きは、一つの教会、教団、団体によってなせる働きではない。教派を超えたキリストにある信仰、霊的な一致、福音に立つ。これらの思いを共有できる。また、能登に教会があって良かった、あの町にキリスト者がいてくれて良かった、というのが今の私の思いだ」
能登ヘルプ代表の岡田仰氏(金沢独立キリスト教会牧師)は「地域ネットワークによる支援活動の恵み、課題及び今後の願い」と題して話した。特に「今後の願い」については、「能登にクリスチャンセンター的なものを設けたい」とのビジョンを明かした。

 

「支援活動は宣教の一環だ。宣教をエサにした支援はしないが、救霊と教会建設を祈っていく。被災地ですでに働きがなされてきた輪島、能都、門前、珠洲の教会の支援と宣教の働きを応援すると共に、教会がない穴水にクリスチャンセンターを設けたい。そこをベースに、能登ヘルプとして教派色にとらわれずに支援と宣教を進めていく。救われる人々が起こされ、主の共同体が生まれていくことを祈っていきたい。今まで教会がなかった地域への宣教を志す人々の支援と宣教も応援していきたい」と語った。

セッション3は、能登ヘルプ副代表の酒井信也氏(内灘聖書教会牧師)が「支援拠点教会としての恵みと課題」と題して話した。今回の地震で被災した、奥能登にある輪島聖書教会、門前聖書教会、能都聖書教会は、生涯を奥能登伝道に捧げられたアメリカ人宣教師、クリフォード・レナード宣教師夫妻が開拓した教会であると説明。石川県内にある聖書教会連盟の11教会も、そのルーツはレナード宣教師夫妻の奥能登伝道であり、「今回の地震が起きた時、真っ先にそこに駆けつけていくことは、私たちの使命でもあった」と語る。

「内灘聖書教会は2020年からエゼキエル書47章の、エルサレム神殿から生ける水の川が流れ出る幻をモットーにしていた。この教会から地域に聖霊が流れていくとの約束でもあった。地震が起きてから、この教会を拠点にボランティアが能登へと入っていくようになった。全国から様々な方々がここに来られ、世の光、地の塩となって入っていく。生ける水の川となって能登へと流れていく。この水の入る所ではすべてが生きる。『ああ、あの幻はこのことだったのか』と思った。支援拠点教会として用いられていることは、本当に幸いだ」と感謝した。

当日はセッションごとに、掲げたテーマについて、小グループに分かれてディスカッションし発表。一斉祈祷、代表者による祈祷、支援活動に携わるワークリーダーやワーカーに手を置いて祈るなど、祈りの時ももった。閉会礼拝では、阪神淡路大震災を体験した小平牧生氏(基督聖協団理事長)が奨励した。

(2024年07月07日号 07面掲載記事)