5月29日号書評:「伝統と習慣背負う人」への愛 『ザビエルと天皇』(守部喜雅著)
第1章、「天皇とキリスト教」は、大変興味深い内容です。我が国のクリスチャンならぜひ読んでみたい、知りたいと思う内容です。ザビエル神父到来から、依然として日本の教会史上最も困難な宣教は天皇であり、天皇の受洗など不可能だと言われてきました。本書では、その困難な歴史が詳しく述べられています。おそらく、天皇にとってキリストを信じることは、歴史からの「出エジプト」であり、日本民族の束縛からのエクソダスでしょう。律法から福音に前進できなかった、ユダヤ民族のようであってはならないと思います。、、、
(評・篠光子=聖イエス会栄光の賛美教会牧師)