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6月23日「慰霊の日」(本紙6月24日号参照)にちなみ、沖縄関係の書籍を紹介したい。平良修牧師も創設に関わった佐喜眞美術館は、「原爆の図」で知られる丸木俊・位里夫妻の「沖縄戦の図」などを所蔵展示する。『アートで平和をつくる—沖縄・佐喜眞美術館の軌跡』(佐喜眞道夫著 岩波書店 713円税込  A5判)はその成立背景を語る。     

『南島キリスト教史入門奄美・沖縄・宮古・八重山の近代と福音主義信仰の交流と越境(一色哲著 新教出版社 2千76円税込 新書判)は沖縄を含む南島のキリスト教史を日本の「地方伝道史」にとどめず、近代東アジア、環太平洋との関係史の中で、「自律的」なものとしてとらえた。社会学、思想史など学際的に取り込みつつ、各教派にも目を配り、伝道の方向性と社会状況の関係も明らかにされる。様々な統治にさらされた沖縄の歴史を民衆の視点からまとめた『沖縄戦後民衆史—ガマから辺野古まで森宣雄著 岩波書店2千700円税込  四六判)は多層的な民衆運動の姿を伝え、現在の沖縄の理解を深める。

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