33年、第260回数えた冨士土地「聖書と人生」 「弱さの中に神が働かれる」
JR国分寺駅南口から徒歩2分の所にある、建築・リフォーム、不動産売買・仲介などを営む冨士土地株式会社。同社は1921年創業で今年で97年目、2021年には創業100年を迎える。この冨士土地が経営する、本社ビルからすぐの冨士ビルの3階貸しホールでは、2か月に1回、牧師やクリスチャンビジネスマン、クリスチャンアーティストなど、様々なゲストを招いて伝道集会「聖書と人生」が行われてきた。この「聖書と人生」は、2代目社長の冨士野勉(故人)が1985年にスタート。99年に冨士野が亡くなってからも継続をしてきた。7月18日、船本弘毅氏(関西学院大学名誉教授)を招いて開かれた「聖書と人生」は、第260回を数えた。
冨士野が「聖書と人生」を始めるきっかけは85年。当時、基督者実業人会(CBMC)副会長だった冨士野は、CBMCのメンバーとして韓国で開かれた大会に参加。ある有名な大学の学長が、主題講演の中でこう語った。「伝道しないことは、無作為の殺人行為と同じだ」。このひと言は、冨士野の心を揺さぶった。
帰国後、何かできることはないかと妻と共に祈る中、浮かんだのが、十数年前から始めていた、時間貸しの貸しホールだった。そこでは、編み物や書道、自彊術(じきょうじゅつ)などの教室が行われていた。冨士野はそこで集会をすることを思いついた。
「そこならば、駅からも近くて、それなりの人数が集まれる。教会でやるのとは少し違う、いろんなタイプの講師をゲストに呼んですることができるのではないか…」
そう思い立った冨士野は早速、所属する久遠基督教会の三浦真照牧師(故人)に相談。そしてその年の12月、三浦牧師を第1回の講師に「聖書と人生」を開催。以後、毎月行われるようになった。(8月19日号で詳細)