(前回つづき
前回は→ 青年伝道座談会① 同時代の“うねり”次へ NSDⅡ、リフォユース、J+Passion代表者で

 佐野 J+Passionについて聞いてみたいなと思うのですが。

 野田 元々私は京都の教会で、主任牧師の下で奉仕していました。2000年頃に関西のペンテコステ派の牧師が中心となり、若者の大会をしようという動きがありました。大川従道先生(大和カルバリーチャペル牧師)や岸義紘先生(伝道師)らが中心になり、1970年代に始まった超教派の「青年宣教大会」のイメージがある先生もいたようです。それこそYMCA東山荘でやっていたそうです。

 増田 そうでしたか。

 野田 ええ。東京の仲間にも声をかけて、同時に関西、東京で始まりました。関西は5、6回で終わってしまいましたが、東京は脈々と続きました。関西の方はペンテコステ派が多かったのですが、東京では福音派の先生も一緒にずっとやっています。私は8年前に東京の教会に赴任して、J+Passionに誘ってもらいました。東京に友達もいなかったので、J+Passionを通じて仲間ができました。5年前から実行委員長になりました。実行委員には45歳で卒業というルールがあって、新陳代謝しているのですが、私はいよいよ次回で最後です。

 増田  直接、教団教派が関わるんではないんですね。

 野田 直接関わることはないけれど、今までやってきたことによる信頼があります。若者の集会なので、激しく賛美する面はありますが、ペンテコステ派的な祈りは控えるなど配慮をしています。

 増田 財政は。

 野田 あまりバックアップがない中、献金でやっています。講師も謝礼ではなく、交通費の実費。実行委員もボランティアです。青年のためだけにやっているという気持ちがないと続きません。最近は中高生が増えましたが、当初は20〜30代が中心。20年前に東京で始まったときに参加しましたが、「ねるとんパーティー」(集団お見合いパーティー)のようなものがありました。

 佐野・増田 へえ!

 野田 東山荘の青年宣教大会でも、「出会いの広場」があったんですね。40〜50人集まり、司会のうまいご夫婦が、ゲームや自己紹介タイムをリードし、最後には告白タイムもありました。そうするとみな、本当に「お願いします!」と並ぶんですね。「東京はすごい」と思いました。

 佐野  NSDⅡでも、告白タイムはやりませんが、分科会で交流お茶会があります。出会いの場は必要ですね。

「同世代が多かった」

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写真=左から野田、増田、佐野の各氏。東京・千代田区お茶の水クリスチャン・センター内東京グレイスハウスで

 野田 お2人は、みな牧師家庭出身とか、クリスチャンホームで育ったのですか。

 佐野 私の母が教会に通っていました。私も3、4歳のころから連れられていっしょに行っていましたが、中学時代に離れ、高校で戻って洗礼を受けました。養われたのはやはりキャンプです。

 野田 中学でブランクがあったのはなぜですか。

 佐野 嫌だなと思ったんです。部活は日曜休みでしたが、それでも行きませんでした。小学生時代も正直、嫌々行っていました。

 増田 なぜ高校のときに戻ったのですか。

 佐野 元々いろいろと悩んでいたんですね。そしてその悩みの原因は、教会に行っているからだと思ってしまったんです。教会を離れれば解決すると思った。でも、離れても解決しなかった、これは違うと、さすがに3年かけて悟りました。同世代が洗礼を受けると聞き、洗礼について何も分かっていないのに、「これは乗り遅れてはいけない。自分も受ける」と思ったんです。

 増田 同世代は多かったのですか。

 佐野 当時30人くらいの教会だったのですが、子どもが20人以上いました。野田先生のところも多かったのではないですか。

 野田 多かったですね。小学校5、6年生だけで、10人くらいいました。幼児から各クラスあって、それぞれ6、7人いて、最盛期は全体で100人くらいいたのではないかと思います。

 佐野 増田先生はどうですか。

 増田 幼いころは、日本橋にある教会で、同世代の仲間もたくさんいてにぎやかでした。遊べるから教会に行くというような思いがありました。父が30代半ばで牧師になり、私が小学校3年生のときに、石川県に引っ越しました。仏教の地盤が強いところでしたが、学校の友だちを呼んだら教会に来てくれました。当時は遊びも少なかったことがあるかもしれません。キャンプやタケノコ堀りに行ったり。結構同世代がいましたね(つづく

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