モーセが集中して神に聴く環境作り出したイテロ 聖書から学ぶ 働き方 最終回

 モーセのしゅうとは言った。「あなたがしていることは良くありません。」(出エジプト記18・17)

紀元前、イスラエルの民たちはエジプトを脱出した。民はリーダーであるモーセに頼り切りになってしまい、朝から晩までモーセの周りにいた。聖書に書いていないが、おそらく民は思考停止状態になっていたのだろう。モーセの仕事は回らなくなった。それを見たモーセの舅(しゅうと)イテロは言った。「あなたのしていることは良くない。権限移譲せよ!」。イテロはミデヤンの祭司であり、娘婿のモーセの立場をよく理解できた。
信仰と仕事には共通点が多いが全く異なる点がある。魂以上に霊性が求められるのが信仰という世界だ。モーセは直接的に主の言葉を聴き、民はモーセを介して指図を待ち、そして聞き従う。つまり民は神との直接的な信仰と力・霊性を持たなかった。同じ立場に立てなかったモーセと民は双方共に大きなストレスを抱えていたであろう。
イテロは、彼自身が祭司ということでモーセを理解し、、、、

4月12日号掲載記事