【沖縄だより】〝チャンプルー福祉〟で結ばれる ☆きらめき家族☆ 教会有志の祈りから生まれた祝福

(有)ケアセンターきらめき(渡慶次直人代表取締役社長)は中頭郡読谷村、嘉手納町を中心に介護事業および児童デイサービス等11事業を展開する地域密着型の福祉サービス企業だ。2004年に嘉手納バプテスト教会会員の渡慶次憲現会長夫妻ら5人のクリスチャン有志が出資し合い、キリスト教主義の理念を掲げて会社を設立した。まずは通所介護「ケアセンターきらめき」をスタートさせたのが始まりだ。
翌年には児童放課後等デイサービス事業所「首里きらめき」を開設、その後「児童デイきらめき読谷」、「居宅介護支援ケアプランきらめき」、09年にはセミナー事業を開始して、ケアや事業のノウハウを人々に提供する活動も始めた。会長と社長は沖縄県福祉人材センターの研修で講師を務めている。

敬老会で子どもたちと交流

現在、認知症の高齢者が暮らす「グループホームきらめきトグチ」や、教会の1階を借りて障がい者のための「就労継続支援B型ジョブきらめき」を行うなど、幅広い年齢層に対応する企業に成長した。施設を開放した地域交流、例えば認知症カフェ(ふくしカフェ)も行って喜ばれている。渡慶次会長は「ここまで来られたのは神様の恵みと祝福があったから。教会の皆さんや地域の方々に支えていただいています」と、感謝している。
「きらめき」の福祉の特徴は、0歳から100歳近い利用者が、施設を超えて交流する「共生型介護交流」をメインにしているところだ。渡慶次会長はこれを「チャンプルー福祉」と表現している。チャンプルーとは混ぜるという意味で、野菜や豆腐を炒めた沖縄料理をさすが、人や文化の交流の意もある。
「きらめき」という社名に込めたのは「子どもから高齢者が集う一つ屋根の下のきらめき家族」を作りたいという思いだ。同じ敷地に高齢者と子どものための施設があれば、家庭の中の孫とおばあのような温かな交流が生まれる。家族になれば、そこは「帰りたい」場所になる。こうした形態の福祉はまだ少数で、「きらめき」の福祉は草分けでもある。
働きの中心となるのは、きめ細かなケアができるスタッフの力だ。多くの福祉事業所が抱える悩みが、高い離職率と人材不足。「きらめき」は職員研修にも力を入れており、離職率の低さは定評がある。現在スタッフは110人。誰もが福祉のプロとしての気概を持ち、喜びを持って働ける基盤にあるのは、設立以来変わらない聖書の教えだ。
渡慶次会長は「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい」をモットーにしてきた。ただ人々のニーズに必死に応えてきて今がある。これからも新規の障がい者就労支援と児童デイサービス事業所などを想定しつつ、共に生きる福祉の地域づくりを進めていきたいと意欲を燃やしている。

▽ケアセンターきらめき

〒904- 0315沖縄県中頭郡読谷村字渡具知36番地の2

Tel 098・957・1670

URL kirameki-family.org

Eメールkirameki-n@outlook.jp