7月12日号紙面:石破茂をとりなす 為政者のために祈りを 緊急出版『石破茂 語録』
石破茂をとりなす 為政者のために祈りを 緊急出版『石破茂 語録』
写真=『石破茂 語録』(あだむ書房、363円税込)
「私は、神様の前に自分の至らなさ、誤っているところをお詫び申し上げるようにしています。そして、『過ちを正してください』、『ご用のために用いてください』という思いでお祈りしています」。衆議院議員で、クリスチャン四代目の政治家、石破茂氏の言葉だ。
7年半にわたる長期政権が続く安倍政権。だが、最近はコロナ対応のずさんさなどで綻びが見え始めている。次の総理候補は誰になるか、という議論も出始めたが、そこで真っ先に候補に上がるのが石破氏だ。
そんな中、『石破茂 語録』(あだむ書房、363円税込)が発行された。副題に「緊急企画 祈りの課題」「市民社会で地の塩となれるよう─」とある。編者はあだむ書房代表で、元クリスチャン新聞大阪支局長の三浦三千春氏。三浦氏に、なぜ石破氏の本を出版したのか話を聞いた。
「隣人を愛する、公平誠実な人…。石破さんはその代表的な人物」と私見を述べた。「自分がなりたいとしゃしゃり出る人が首相候補者には多い。真剣に仕事をし、能力のある人があまりマスメディアに登場しない。なりたい人よりならせたい人を伝えるにはどうすればいいのか。自分で本を作ればいいのではないか、と思い、この本を作るに至ったのです」
『石破茂 語録』では、石破氏が各地で語ってきた言葉を集めている。例えば、2018年5月17日、鳥取県・倉吉での講演では、「風当たりが強かろうがなんであろうが、自分が見つけた真実を語る勇気を持ち、そして、それを分かって頂く真心を持ちたい。そう思って三十二年間やって参りました」と語っている。
同年6月24日の宮城県・仙台市での講演では、「憲法は国の根幹」だとして、「九条だけではなくて、一つひとつをみんなが考えようじゃないの、これが憲法改正の正しい議論だと私は思っています」と発言している。
三浦氏は発行の辞で、「石破さんと、政治的信条、社会的見解を異にする部分も多い。しかし石破さんが、互いに論じ合うことの必要性と有効性を述べておられ、その志は正直なものであろうと私には感じる」と述べる。また、「2012年には全国の一般党員から多く支持され、安倍さんを含む5人のうち1位であったことを思う」、「かつて自民党を飛び出し、新党結成などの後、復党後も、自ら信じるところを語り続け、現政権に物言うベテラン現役政治家としてとどまっていることは不思議な導きのようにも思う」と、緊急出版に至った思いを語る。
本書には、「政治家をはじめ各分野で、隣人を愛し、公平、正義、誠実を以て自分の職を全うしようとする人々、ことにキリスト者である人々に、さらなる守りと導きがあり、彼らが有利なポジションについて、能力を発揮し、願う仕事ができるように」と、祈りの課題も。三浦氏は、この祈りを共にすることを提案し、「この本を配布して広めていただきたい。そして、この本を通して為政者のために祈る人が増えることを願っている」と語った。