若い人たちと連携していく 本屋の存在意義16 ▽大阪キリスト教書店▽広島聖文舎

大阪市のターミナル、梅田駅からすぐ。ファッションビルや飲食店を抜けるとキリスト教団体やNGOなどの事務所が入居する日本聖公会大阪聖パウロ教会ビルがある。大阪キリスト教書店はこの一階にあり、大窓から店舗内をのぞける。営業の比重は外販が9割だが、「昨年7月に移転し、より駅前になったので店舗に力を入れたい」と店長の美田嘉信さんは語る。、、、、、、、、、

2020年8月30日号掲載記事

大阪キリスト教書店
美田さんおすすめの書籍

「中高生に信仰を伝えるために」(川口竜太郎著、いのちのことば社)のような信仰継承にかかわる本が必要。この本は派手なことではなく、教会が地道に取り組むべきこと、信仰の励ましが必要であることを教えてくれる。コロナ禍の中で礼拝をテープ、ライブ配信などを実施してる教会もある。『今、礼拝を考える ドラマ・リタジー・共同体』(越川弘英著、キリスト新聞社)は、これからの礼拝を考える上で良い本だと思います。

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75年前、原爆で焦土となった広島。平和記念公園から南へ十数分歩いたところにある広島聖文舎は、平和への取り組みに力を入れ、キリスト者以外の人々も訪れている。「反戦・反核、呉や岩国の基地問題、パレスチナ問題にかかわってきた。日本基督教団西中国教区やYWCAで取り組んでいる問題をクリスチャンではない人も助けてくれる」と難波郁江さんは語った。
店舗では平和に関する読書会、勉強会なども開催してきた。、、、、、、

2020年8月30日号掲載記事

広島聖文舎
難波さんおすすめの書籍

わたしの信仰:キリスト者として行動する』(アンゲラ・メルケル著、フォルカー・レージング編、松永美穂訳、新教出版社)は、ドイツのメルケル首相について、調べていたので注目しました。『平和憲法とともに 深瀬忠一の人と学問』(稲正樹、中村睦男、水島朝穂編、新教出版社)は、今平和と憲法を考える上で読んでいきたい本です。原爆関係では、『なぜ原爆が悪ではないのか アメリカの核意識』(宮本ゆき著、岩波書店)は最近出た本で注目したい。『花ばぁば』(クォン・ユンドク著、桑畑優香訳、ころから)は、従軍慰安婦について描いた絵本です。『ジャーニー 国境をこえて』(フランチェスカ・サンナ作、青山真知子訳、きじとら出版)は、難民の人々について描いた絵本。若い人への継承が今、広島で課題ですが、若い人には修学旅行生の体験を描いた『ワタシゴト 14歳のひろしま』(中澤晶子著、ささめや ゆき絵、汐文社)もお勧めです。

(つづく)【高橋良知】