日常から離れ、神が創造された自然を近くに感じ、信仰を深め、様々な決心の場となってきたクリスチャン・キャンプ場。本来夏は青少年のキャンプが目白押しだったが、今年はコロナ禍で多くがキャンセルとなった。経営的にも大きな打撃となっている。本紙では紙上とオンラインを組み合わせ、連載で各地のキャンプ場に思いをはせる。その第三回目。

前回は ○キャンプと創造② 「コロナ禍だからこそできる用いられ方」 オアシスセンター キリスト教森郷キャンプ場2020年8月20日

自然の中で神様に近づく場

―群馬県利根郡みなかみ町にある日本バイブルホームは、コロナ禍により、春から団体のキャンプがほぼキャンセル。個人や小規模のキャンプが実施されるにとどまる。例年アメリカからボランティアチームが来るが、今年は、出国困難のため見合わせた。設立から40年以上たつキャンプ場施設は、たえず修理が必要な個所があるが、業者に頼らず、ディレクターのトマス・ティアニさん家族自身で少しずつ作業を進めている。

 

ティアニ 衛生に気を付けています。食事の配膳の仕方、食事中はテーブルごとにするなど、気を遣いますが、スタッフが少ないので大変。今年は近隣のボランティア3人に来てもらいまたが、大体は私たち家族でやっています。

 

―厳しい運営状況だが、クリスチャンキャンプの意義を感じている。

ティアニ やはり忙しい日常、社会から離れて、自然の中で聖書を学び、祈り、交わりをもって、霊肉共に休息すること。神様を近くに感じるために大切な場です。

豊かな山の恵みで守られている

―日本バイブルホームがあるのは、みなかみ町の中でも「奥の方」。尾瀬日光国立公園に隣接している。

 

ティアニ ホームのあるところは標高850メートル、近くの峠は1700メートルある。水と空気がきれい。自然がいっぱいです。

 

―近年、日本全体では台風や豪雨災害に見舞われているが、日本バイブルホーム周囲には日本の百名山のうち5つがあるなど、山林に恵まれ、気象災害の影響は少ない。

 

ティアニ ただこの前の冬は雪が少なかった。スキーをする人にとっては残念ですが、豪雪地帯なので、冬はふだんは除雪で大変です。カモシカ、イノシシ、サル、キツネ、ウサギ、タヌキなど動物もいます。春や秋にはクマもいます。コロナ禍で人間は少なくなりましたが動物が出てきています。

 

源泉かけ流しの天然温泉

 

―日本バイブルホームだけではなく、町全体で宿泊客が減っているようだ。ただ日帰りの客は行き来している。

 

ティアニ 食費、燃料費も上がり、スマホ料金の支払いあったり、みな出費がある中で、宿泊までは難しいようです。朝早く来て、山を楽しんで、お風呂に入る。ここは温泉地なので、比較的人が来ています。

―様々な温泉街が連なる奥利根ゆけむり街道沿いにあり、施設内にも、源泉かけ流しの湯を楽しめる外湯や内湯を有している。

ティアニ 春は山菜、夏はハイキングや川遊び、カヌー体験。私も70歳を超えていますが同行します。秋は紅葉やキノコ狩り。冬はスキーなど。施設内ではバーベキューやキャンプファイヤーもできます。高速道路が便利で、日帰りも楽しまれています。

祈りの課題

ティアニ 40年続けてきた働きですが、妻も入院などを経験して気が弱っています。私も70歳を超えています。来年夏できるかどうか心配があります。しかし神様はいつも、ちょうど良いときに十分な助けを与えてくださると信じています。必要のすべてが満たされたわけではないですが、多くの教会、団体、クリスチャンたちの祈りと献金によって今日まで支えられています。神様の素晴らしい摂理がある。困難もある程度までは面白い。私も70歳を超えているので、次の世代にバトンタッチすることも考えていかないといけない。「来年どうしましょうか」「どのようにしてキャンプを続けられるか」という悩みはいつもあるので、祈っていきたいと思います。

日本バイブルホーム

TEL 0278-75-2066、HP http://www3.kannet.ne.jp/~biblehome/

【献金あて先】

群馬銀行 水上支店 店番:213 口座番号:0241179 名義:ニホンバイブルホーム

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