ザ・ブレッシング・ジャパンのロゴ

民数記6章24~26節の、主がモーセを通じてアロンとその子どもらに告げた祝福の言葉をもとに作られた曲「ザ・ブレッシング」日本語バージョンが、75の教会・宣教団体(約170人)の参加・協力で制作され、その動画が9月11日、ネットに公開された。制作の経緯について、発起人でプロジェクトチームの一人でもある中上祐子さん(JECA・本郷台キリスト教会スタッフ)に話を聞いた。
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「オリンピック宣教のため日本に来ているオーストラリア人宣教師が、『日本の教会でもチャレンジしてみないか?』と動画を送ってくださった。最初にイギリスのバージョンを見た。5月初めで、イギリスはロックダウンの最中なのに、各教会が立ち上がる姿を見て感動した。数週間後、カナダバージョンの制作に関わったオーストラリア人宣教師の友人からも、『日本でもやらないか。協力するから』と再度投げかけがあった。これは、主からの迫りだと確信し、神様に『自分に何ができるか分からないけれど、日本の教会が一つになるために少しでもお役に立てるのなら、何でもします』と祈り、池田恵賜主任牧師に応答したい旨を話した。池田牧師も同じく宣教師から『やらないか』と投げかけられていた。こうしてプロジェクトが始まりました」
プロジェクトには永井信義氏(福音の群・東北中央教会牧師)に協力を要請。5月末には、ジャパン•ホープの伝道短編映画作りや7MEDIA証しビデオのプロデューサーをしているシャローム・スィラヴァンさんから「私たちも日本語バージョン制作の準備を始めている。コラボしませんか」というメールが中上さんに届いた。彼女もイギリスバージョンを見て感動し、思いが与えられた一人だ。「互いに面識はなかったが、主の不思議な導きによってメンバーが集められ、プロジェクトが進んでいった」という。

75教会・宣教団体、約170人が参加した

日本語歌詞については、すでにシャロームさんと母のヨアンナさんが日本語に翻訳していた歌詞に永井氏が少し編集を加えて完成。「カラオケもシャロームさんの友人で楽器マルチプレイヤーのゴードン・イポリトさんに依頼し準備が整えられていた」。
6月から本格的に日本全国の教会、宣教団体に参加を呼びかけ、応答のあったところに音源、収録におけるガイドラインを送る形で参加登録をしてもらうことにした。こうして集まった音源編集をゴードンさん、シャロームさんの構成に基づいてユーチューバ―のサムエル•ケイラーさんが映像編集を担当して編集が進められた。
「ザ・ブレッシング」を生にこの曲の著作権を持つ賛美ミニストリー「エレベーション•ワーシップ」に長らく申請中だった公式日本語訳の認定も取得でき、動画アップに至った。
冒頭、冬の風景をバックに「日本のキリスト教会、宣教団体が、心をひとつにして、神様の祝福が、全国に、そして、世界中に広がりますよう祈りを込めて歌います」との字幕が流れた。続いて各教会・宣教団体のメンバーが「神の祝福」を歌いつないでいく。画面には個人名ではなく教会、宣教団体の名前が表示された。「歌の間に挟まれる日本の美しい風景と四季は、日本の霊的状態が冬から始まり、賛美が増し加えられるにつれて、春、夏と神の御手によって変えられていき、エンドロールにはこれから霊的大収穫の秋を迎えることが黄金の田園風景で表現されている。間奏の部分では、古代からの音や舞を全能の神に捧げる霊的打ち破りが、胡弓、琴、篠笛、篳篥、三線、太鼓の演奏と能楽の舞で表現されている」とも説明した。

間奏の部分では和楽器の演奏も入った

動画公開5日後の16日には、すでに1万7千件の視聴があった “ブレッシング公式日本語訳:教会・ミニストリー編”。「目的は、日本におけるキリストの体が一つになること。ここからまた新たな一歩が始まりますように」と中上さんは期待を込めた。
視聴はURL https://youtu.be/b74EymT_0GAで。
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「ザ・ブレッシング」は、米ノースカロライナを拠点に活動する「エレベーション・ワーシップ」の賛美リーダー、ケアリー・ジョーブとメンバーらが作詞作曲。3月6日のエレベーション教会でのライブパフォーマンスが動画として公開されると反響を呼び、新型コロナ感染拡大が進行する中で、世界各国の教会、クリスチャンたちが次々にオンラインクワイアによる動画を作成。その数は100を超える。8月には20代メインのクリスチャンユースによる日本語バージョンがアップされた(8月30日号で既報)。