「人身取引」JEA女性委でゾエ・ジャパンが報告 コロナ禍で小学生も被害

JEA(日本福音同盟)女性委員会主催の第4回「かたりば」が、1月21日にオンラインで開催された。全国各地から約40人が参加して、人身取引の被害から子どもたちを守る一般社団法人「ゾエ・ジャパン」の秦地浩未さんの講演「すべての人に手を差しのべ、すべての子どもを救うため」に耳を傾けた。
ゾエ・ジャパンは、「ストップ・ザ・人身取引」を掲げて、詩篇82篇3、4節のみことばのもと、タイにある「ゾエ子どもの家」で救出された子供たちの支援を行いながら、日本と海外の人身取引の実態について啓発活動を行っているクリスチャンの団体だ。

日本の子どもを取り巻く危険性として、普通の子どもたちがネットや性風俗産業従事者によって性産業に取り込まれる現状に触れた。
SNSやネットの普及で、誰もがJKビジネスに、直接アクセスできるようになった。レイプの画像を撮られてネットに流出するケースもあり、自殺者もいる。AVに強制出演させられた人が、過去を問われて仕事を解雇された例もある。コロナ禍で職を失った若い女性や学生がツイッターで仕事を探し、結果的にポルノ画像を撮られてしまったり、小学生がSNSで男性に誘われるケースもあった。
日本では人身取引は明らかな人権侵害という認識が希薄で、仮想児童ポルノは禁止されておらず、性的同意年齢も13歳と、非常に低い。頼る大人がいない子どもたちが「自己責任」ということばでさらに追い詰められている。
秦さんは最後に「私たち一人一人ができることは現状を知ること、伝えること、教会での子ども・家庭支援のミニストリー、情報の共有やボランティア、そして祈ることです」と語った。ゾエ・ジャパンでは祈りのサポーターを求めている。問い合わせ先はEmail:info@gozoe.jp

(以上の他、記事の中では、人身取引の定義、実態、日本での活動、参加者の声、に触れます。2021年2月7日号掲載記事