東日本大震災から10年目を迎えて 「愛する人を失った人々の隣に」 DRCnet会長 中臺孝雄

最初に、DRCnet(災害救援キリスト者連絡会)の働きは、今年3月いっぱいで終了することを報告します。DRCnetはお茶の水クリスチャン・センター(OCC)宣教部の働きとして始まりましたが、全国キリスト災害ネット(全キ災)ができたこともあり、OCCはDRCnetの活動を10年で区切りとし、今後は全キ災を支援することになりました。
10年間、外から東北の被災地、特に被害の大きかった沿岸部を訪れて感じたのは、愛する人を失った悲しみは10年、20年では消えないということです。建物なら10年経てば復興してくるかもしれない。しかし、愛する人を喪失した悲しみは何年かかっても消えないのです。特に、遺体が津波で流され今も見つからないという方々の喪失感はどんなに大きいことか。外から少しずつ支援をさせていただいて、まさにその喪失感と接してきたのだなあと、強く感じています。

(この後、それまでの伝道の仕方を反省的に振り返るなかで、寄り添うことを考えます。3月7日号掲載記事