「辺野古の海に沖縄戦犠牲者の遺骨含む土砂を投げ込むな」 沖縄県庁前断食行動に宗教者ら連帯
沖縄戦犠牲者の遺骨を38年間収集してきた沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんが、今も沖縄戦戦没者の遺骨が多く含まれている沖縄本島南部の土砂を辺野古基地建設に使わないよう訴えるため、3月1日から6日まで、沖縄県庁前「県民ひろば」で6日間の断食行動を決行。具志堅さんの行動に連帯しようと、断食行動最終日の3月6日、キリスト者を含む宗教者が渋谷ハチ公前でスタンディング連帯行動を行った。呼びかけ団体は平和をつくり出す宗教者ネット、基地のない沖縄をめざす宗教者のつどい。
連帯行動では金性済(キム・ソンジェ)さん(日本キリスト教協議会総幹事)が、これまでの経緯を説明。昨年4月21日に日本政府と防衛省沖縄防衛局が辺野古新基地建設埋め立てのための土砂を沖縄本島南部の戦跡国定公園の地域から使う方針を打ち出したこと、これに怒りを覚えた具志堅さんが抗議の声を上げたこと、その具志堅さんと昨年11月に沖縄を訪問した日本山妙法寺の人たちが出会い宗教者が「この問題を素通りしてはいけない」と連帯し東京でも訴えてきたこと、12月10日に宗教者共同声明を発表したこと、署名運動が開始され現在1万6千もの署名が集まっていること、今年2月には東京から沖縄に宗教者が訪問し、玉城デニー県知事、當銘真栄糸満市長と交渉し、話し合いをしてきたこと、を語った。
その上で「無残な死を遂げた日本軍と沖縄住民の人たちの遺骨が含まれた土砂を、辺野古新基地建設のために海に投げ込むことは、何という戦没者への冒瀆か。こんなひどい仕打ちはどこにあるか。具志堅さんに対し、沖縄県民が玉城知事と一緒に立ち上がろうとしている時に、本土の私たちは何をしているのか。戦没者を二度死なせてはいけない。私たち宗教者は具志堅さんを激励し、連帯していきたい」と訴えた。
当日は、ネットを通じて断食行動中の具志堅さんともつながった。具志堅さんは「皆様の連帯に感謝する。皆様が声を上げてくださることにより、このことが全国に知られるところとなり、戦没者を冒涜するような日本政府、防衛省によるこの暴挙を撤回させる道に導いてくださることを願っている」と語った。