面会中止で孤独な患者に多職種連携で協力しケア 救世軍ブース記念病院、救世軍清瀬病院

救世軍には、ブース記念病院(東京・杉並区)と清瀬病院(東京・清瀬市)があり、キリスト教の愛を原点に地域医療に貢献するという理念のもと、全人的医療・介護を行う病院として、地域に根差した医療を提供。このコロナ禍でも、感染予防対策など、工夫をこらしながら、患者とその家族に接してきた。チャプレンの柞山(ほうさやま)順子さん、張田直子さんに話を聞いた。

救世軍ブース記念病院

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柞山さんは「感染拡大を防ぐため、チャプレンは施設担当制にした」と語る。「杉並には、病院だけでなく老人保健施設、特別養護老人ホームと三つある。チャプレンは常勤、非常勤合わせて6人いるが、チャプレンが三つの施設をまんべんなく関わると、万が一感染が出た時に生じる影響は大きく、感染経路を判明するのも大変になる。施設担当制にし、入所、及び入院された方々の命を守りつつ、ケアを絶やさないという形で関わりました」
張田さんは、「どこの病院でもコロナ(COVID-19)のために医療従事者の仕事が増えている」と言う。「清瀬病院は、緩和ケア、医療療養、介護療養と三つの病棟があり、非常勤のチャプレン4人がそれぞれ週2回、活動をしている。昨年3月から、患者と外部の人との接触を避けるため、ボランティア活動を中止した。その分の一部をチャプレンが担っている。病棟内での礼拝は今もできない状態だが、チャプレンはなるべく患者と接してほしいとのことで、私たちは自由に出入りしています。もちろん感染症対策を取った上ですが」

救世軍清瀬病院
左から柞山さん、張田さん

(この後、ケアについて具体的にお二人が語ります。2021年4月18日号掲載記事