【沖縄だより】 那覇バプテスト教会宣教130周年 幸せな教会をめざして 「ここを子どもの天国に」

創立当時の教会

 

現在の会堂

那覇バプテスト教会が今年宣教130周年を迎えた。城倉翼主任牧師は「スタートは130年前の12月25日。今年のクリスマス頃に記念行事をしたいと考えています。コロナ禍でイベントを企画しがたい状況ですが、できたらゆかりの方々をお呼びして開催したいです」と話している。

同教会の歴史は沖縄県のプロテスタント宣教の歴史と重なる。まだ禁教令下の1846年、英国海軍宣教団から派遣されたベッテルハイム宣教師が那覇に上陸。ペリーの艦船によって離島するまで8年間、医療や教育を通した伝道に尽力した。ルカ、ヨハネ、使徒、ロマ書の琉球語訳も行っている。

その後伝道が再開されたのは40年以上たった1890年。ベッテルハイム宣教師のまいた種が無駄にならないようにと、アメリカ・バプテスト・ボードに資金提供を申し出た実業家の妻アラン夫人の後援を得て、日本バプテスト同盟から沖縄初の日本人伝道師、原三千之助牧師が派遣された。

果たして沖縄にクリスチャンがいるのか。沖縄に入った原牧師が協力伝道者の岡本勇氏と共に調査すると、ある青年から6人のクリスチャンが牧師を心待ちにしていたという情報を得る。ベッテルハイム宣教師の種は芽生えていたのだ。

12月25日、借家を「沖縄講義所」として、ひっそりと信仰を守っていた人々と共にクリスマス礼拝を行ったのが、那覇バプテスト教会の初めての礼拝となる。

手応えありの朗報を得た沖縄伝道の責任者タムソン宣教師は1892年に訪沖し、人々のキリスト教への関心の高さに大きな希望を抱く。活発な伝道活動の中で大勢の受洗者が起こされ、その後の沖縄福音宣教の礎となった。

1909年に教会立の善隣幼稚園を創立。同園から、昨年100期生の子どもたちを送り出した。16年に沖縄初となる教会堂を献堂。神戸の著名な建築家による美しい会堂で那覇市歴史博物館に写真が展示されている。

故国吉牧師

 

城倉主任牧師

太平洋戦争のために宣教は一時中断されたが、戦後すぐに活動は再開された。55年に沖縄バプテスト連盟が創立され、57年に新会堂が建ち上がる。幼稚園も開園して、初期の開拓を思わせる活発な宣教活動が始まった。戦後の教会を牽引したのは、昨年10月25日に87歳で召された国吉守牧師だ。コロナ禍で献花式のみ行ったが、千人以上の来会者が見送った。城倉牧師は、130周年と併せて国吉牧師の記念会もできたらと願っている。

「私たちはコロナ禍でも礼拝を止めることはできませんでした。何としてもやりたかった。今は半数ほどが集まっている状況です。歴史ある教会ですから信仰歴の長い信徒さんが多いです。若い人は少ないけれど、子ども伝道に力を入れたい。国吉牧師に言われたのは、ここに子どもの天国を作ってほしいということです。子どもたちが、また若い人たちが、もちろんお年寄りも、喜びあふれる教会でありたい。初めての人が帰りたくないと思えるような、思いやりにあふれた幸せな教会でありたいと、心から願っています」