創刊50周年特集/読者、関係者の声

2017年創刊50周年記念関連記事を再掲します。

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東京・千代田区神田駿河台で開かれた「クリスチャン新聞創刊50周年記念集会」では、記念礼拝、記念シンポジウムのほかに、会食しながら懇談の時をもつ「記念レセプション」が開かれた。その中で、元編集長、愛読者、広告主など、クリスチャン新聞との関わりの深い牧師、信徒たちがクリスチャン新聞について思いを分かち合った。

発行するだけでなくいかに読んでもらえるか工夫を 本紙元編集長 守部喜雅氏

65歳の時にいのちのことば社を定年退職し、その後、非常に忙しくなって、いろいろな機会にお話をさせて頂いております。その時にいただいた肩書きがクリスチャン新聞編集顧問です。その代わり今も毎週、コラム「落ち穂」を書かせてもらっています。DSC_0076
クリスチャン新聞は、いのちのことば社の創立者ケネス・マクビーティ氏(故人)が、クリスチャンのライフサイクルである一週間という聖日から始まる中で「グッドニュース、福音はニュースなんだ。私たちはニュースを通して主の福音を伝えたい」という大きなビジョンを抱いて、働きが始まりましたが、「経営的には成り立たない」ということで、多くの人から反対があったようです。実際に、最初の10年間は赤字でしたが、10年目で黒字に転換したのです。
創刊号は、活字を拾って新聞を作っていました。どんなに誤植が多かったことか。私たちはどうしていいか分からず、締め切りが迫ってきた時にパニックで大変だったのを今でも覚えています。しかし、紙面作りは本当に守られ、その後、写植の時代を迎え、今ではデータで紙面が構成されるという、驚くほどの変化がありました。
さて、これからのクリスチャン新聞は一体どうなるのだろうか、ということですごく悩んでいます。なぜなら、人々の活字離れ、特に若い人たちはほとんど本を読みません。そんな中で、一つの希望を見いだしました。
宮城県のある教会を訪れました。その教会は礼拝出席80人のうち60人が中高生です。しかもその中高生は、列を作って本を買ってくれます。他の教会ではそんなことはありえません。「どうしてそういうことが起こったんですか?」と、牧師に聞いたところ、何とその教会では毎月1回、信仰書を読ませ、感想文を書かせるということをずっとやってきたそうです。
そうだ、新聞を読むだけでも信仰成長に役立つのだから、クリスチャン新聞を一つのテキストにして、読書会をしたらどうだろう、勉強会をしたらどうだろう、とひらめきました。
日本のキリスト教会には「三浦綾子読書会」というのがあって、日本全国に広がっています。そのように、これからは、新聞を発行するだけでなく、いかに読んでもらえるかということに対し、工夫をしていかなければなりません。その一つとして、みんなで新聞を読んでみる。ぜひこのようなことを始めてみる教会があればと願っています。

新聞なかったら世界で何が起きているか知らなかった 引退牧師 浅海幸弘氏

今から60年前、集団就職というのがあって、私は故郷の福島県郡山市から汽車に乗り、6時間かけて上野に着きました。それから、大田区の町工場で働いていました。私が東京に出て来てからは、悲しみしかない。どこかの教会に行ってみたいと思って行ったのが蒲田シオン教会でした。その教会に行って、祈らされて、不思議なことが起きました。何も知らなかったのに、「死んでいる心」が生き、福音雑誌「百万人の福音」で信仰を学び、愛読していました。DSC_0131
それから、1967年にビリー・グラハム先生が来日し、先生のメッセージを全部聞いた。その時に発行されたのがクリスチャン新聞でした。
私は65歳で牧師を定年退職するまで、創刊号からすべて捨てずに取ってありました。しかし、教会を引っ越すことになり、どうしても置き場所がないということで創刊1号だけを残して、あとは涙を飲んで処分しました。
私はクリスチャン新聞、百万人の福音ほか、いのちのことば社の書籍に感謝している。私はこれらの新聞、雑誌、書籍で勉強させていただきました。これらがなかったら、召命を受けた私のクリスチャン信仰は乏しかっただろうし、世界で何が起こっているのかすら知らないで来たことでしょう。
人々は新聞、雑誌、書籍を読まなくなった、売れなくなった…。そんなこと言っている暇があったら、祈り会を開いて祈りから始めてほしい。今こそ、活字に込められた信仰、霊的な要素を受け継ぐ絶好の機会だと思っています。

時代は変わっても名前は変えないで

坂野慧吉氏(浦和福音自由教会牧師)
私は浦和の信徒と3人で「牧会ジャーナル」を始めたのですが、私たちのリソースでは限られているということで、根田祥一前編集長に入っていただき、クリスチャン新聞に、編集、印刷、配送までお願いした。クリスチャン新聞がなければ、「牧会ジャーナル」はとうの昔に消えていた。ひと言、お礼を申し上げたい。
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深谷春男氏(日本キリスト伝道会実行委員長)
「日本伝道の幻を語る会」は、来年50周年ということで準備を進めている。クリスチャン新聞には一面広告を毎年出させていただいているが、広告にはお金がかかるので、いろんなところに広告をお願いするということをしている。本日、こちらに来て、日本の福音的な教会成長のために、クリスチャン新聞が50年間すばらしい働きをして来られた姿を見て、感激をした。また、日本の福音的な教会のために力を注いでいただきたい。

中島秀一氏(日本福音同盟元理事長)
私どもの荻窪栄光教会は、統一協会との戦いをした森山諭が、大勢の統一協会員を救出した。彼らの働き場所を見つけないといけないということで、いのちのことば社に雇ってもらったことは、教会としても大きな喜びだ。時代が変わっても、いのちのことば社、クリスチャン新聞の名前は変えないように。

西村信氏(緑が丘しおん教会牧師)
私も千葉県印西市で幼稚園を始めて48年。ゼロ歳から学童まで、数えたら千56人。職員が126人いる。今は10万人の町で福音を伝えている。私たちも50年に向かって、クスチャン新聞に負けずに一緒にやっていきたいと思う。

辻岡健象氏(小さないのちを守る会代表)
小さないのちを守る会を始めた時、最初は婦人公論、女性自身、テレビ朝日などが取り上げてくれた。でも、私は聖書の精神でやることは曲げなかった。そんな時に、稲垣久和先生が取材をしてくれて、クリスチャン新聞に取り上げてもらった。その後、原宿キャンペーンでの中絶賛成派との討論を、根田さんが取材してくださった。私はクリスチャン新聞、百万人の福音に助けられた。ぜひ、クリスチャン新聞を皆さんも応援してほしい。

その他、船津行雄氏(アッセンブリー・金沢キリスト教会牧師)、井上浩郷氏(〔株〕自然化粧医学会代表取締役社長)が挨拶した。

50周年記念関連記事リストはこちら→ クリスチャン新聞50周年記念号記事を再掲載

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クリスチャン新聞は、1967年5月にそれまで月刊で発行されていた『福音ジャーナル』を母体に創刊し、日曜礼拝を中心とするクリスチャンの生活サイクルに合わせ、同年11月からは週刊で発行してきました。

50周年を迎えた2017年には、4回の特集、2回の記念集会を実施しました。改めてこの50余年の報道の歴史を通して、戦後の諸教会の宣教の一端をご覧いただければ幸いです。

※毎週火曜、土曜に本オンラインで掲載します

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