「リボーンするまち」を創造 建築家高田清太郎氏
【関西】「リボーンするまち」を創造する 高田建築事務所 高田清太郎氏講演 関西セミナーハウス 修学院フォーラム
関西セミナーハウス活動センター主催の「2021年度修学院フォーラム『社会』 第3回は、新潟県長岡市の株式会社高田建築事務所代表取締役会長、高田清太郎さんを迎えて「シュリンクするまち・リボーンするまち」をテーマに、7月24日にオンライン併用で開かれた。
高田さんは、生まれ育った長岡市が少子高齢化で衰退していく現状に危機感を抱き、建物だけではなく街を支えてきた伝統文化の再生にも取り組んでいる。2019年には醸造業で名を馳せた市の摂田屋地区の再生と地域発信を担うミライ発酵本舗株式会社の代表取締役に就任し「摂田屋6番街」の創生を実現した。
「今の日本は、大きな曲がり角に来ています。伝統文化等、大切なものが継承されなくなっているのです。ふるさとが枯れていく姿を見るのは寂しく、悲しい。これを、なんとかくいとめなければ」
長岡市を拠点に建築事務所、リフォーム研究所、不動産会社、材木店も経営するその理念に「豊かな人間性、個性ある“巣舞”づくり、輝ける未来に貢献する、感動・環境創造企業でありたい」と「千人鮮色」ということばを掲げる。巣舞とは、同建築事務所が提唱する住まいのこと。巣は「形」、舞は住む人の「想い」を意味する。
物づくりの原点にあるのは「初めに言葉ありき」。これをモットーに、住宅はもちろん介護施設、病院など手がけてきた中に、教会建築も多数携わった。「長岡の通奏低音は“豪雪”」と表現するほど、雪の恵みと大変さを知る土地に建てた代表的な教会堂は、長岡ルーテル教会。愛称は「ゆきんこペンギン教会」。伝統の雪よけの屋根、雁木づくりの、耐雪と落雪式で屋根雪対応する融雪を備えた美しい会堂だ。
2006年に長岡市の摂田屋地区で「リプチの森 間知づくりプロジェクト」を手がけ、、、、、
(「近くの人が喜ぶと、遠くの人が帰ってくる」と高田さんは言います。2021年9月5日号掲載記事)