アンテオケ宣教会 世界宣教セミナーの代わりに「結祈スペシャル」 「どこでも生きて働く神様体験を」

アンテオケ宣教会(大田裕作総主事)は、「第20回アンテオケ世界宣教セミナー」を9月21~23日に開催する予定だったが、新型コロナの感染拡大により中止。代わりに、毎月オンラインで行っている「世界を結ぶ宣教祈り会(結祈)」の30分拡大バージョン「結祈スペシャル」が9月21日、Youtubeでライブ配信された。【中田 朗】

アンテオケ宣教会では現在、約14組22人を世界各地に派遣し宣教しており、それぞれの宣教師がビデオで現状を報告。司会の三橋恵理哉さん(札幌キリスト福音館牧師)と、タンザニアのダルエスサラームでインド系タンザニア人へ宣教奉仕をしている安川圭吾・美穂夫妻、モンゴルのウランバートルで宣教し現在は日本にいる髙橋真一・千恵美夫妻、また宣教要配慮国に遣わされている宣教師らをリアルタイムでつなげ、トークする時間をもった。
安川圭吾さんは、タンザニアの現在についてこう語る。「最初にコロナが入って来た時マグフリ前大統領(コロナ第2波終息後に召天)が、『イエス様がタンザニアをコロナから守ってくださる』と宣言、各教会にお祈りを要請した。その結果、第1、第2波がやって来たが、数か月で終息。現在第3波が入ってきているが、終息に向かっている。訪問伝道もでき、教会礼拝もマスクなし。大きな伝道集会も開かれている」

結祈スペシャルでは、三橋さん(写真左上)が、モンゴル宣教師の髙橋夫妻(右上)、タンザニア宣教師の安川夫妻(左下)、宣教要配慮国の宣教師にインタビューした

一方、「モンゴルは100万人当たりの感染者数で言うと、イスラエルと一、二を争う感染者が出た」と髙橋真一さん。髙橋さんは日本からの働きを続けている。Cさんも宣教国へ戻れないでいるが、「2020年3月からロックダウンが続いており、子どもたちはオンラインで勉強している。携帯電話はどの家にもあり、今は毎日携帯を使って一緒に祈り会をしたり、今の状況を教えてもらったりしている。今は現地に行けない状況だが、1日に3、4件電話が入り、祈りの課題や困っていることをすべて教えてくれるなど、常に現地の人たちとコミュニケーションを取っているので、離れているという感覚はない」
「現地の人たちと関わる上で大事にしていることは」という三橋さんの質問に対し、安川圭吾さんは「タンザニアの人たちはみな、よみがえったイエス様を実際に体験したいというニーズがあるので、主が生きておられるというリアリティーを大切にしている。子どもたちにも、神様のリアルな現れを信じていこうと励ましている」と答えた。
生活上の心配、祈って欲しいこととして、どの宣教師も高齢の両親の介護についてあげた。宣教地に長期間戻れずにいる宣教師たちは、現地の家についても心にかかっている。
最後に、支援者に対して語りかけた。安川美穂さんは、「生きて働かれる神様を経験できるのが宣教。宣教師は試行錯誤しながら機会を用いて宣教していく中で、主が生きて働いておられるのを体験させてもらっている。日本でもこれでいいかなと試行錯誤しながら思う時もあるかもしれないが、それぞれ置かれている場所で福音を語り、生きて働かれる神様のことを体験してほしい」、髙橋真一さんは、「今は日本にいるが、もし宣教のアピールができるのならば、ぜひ声をかけてほしい。アフターコロナは必ず来るが、その時にせきを切ったような主の業が起こることを信じて共に祈りましょう」、千恵美さんは「皆さんの祈りは、モンゴルの地の果ての砂漠にも届いており、そこで救われる魂が起こされ、病が癒やされ、奇跡がたくさん起こっている。遣わされる者と、祈る教会の両方があってこそ宣教。両方大切です」と語った。
大田総主事は、「宣教を思い巡らす時、『あなたのパンを水の上に投げよ』という御言葉を思い出す。今日登場してくださった皆様は、イエスというパンを投げてくださった。この世界宣教は次世代にバトンをつないで完成していく。先に歩んでくださった宣教師たちの経験、遺産を継承し発展していきたい」と語った。
次回の結祈は10月19日午後7時半から。「宣教師子弟のための祈り」をテーマに、アンテオケ宣教会初代宣教師、前総主事の安海靖朗郎氏の長女で、浦和福音教会牧師夫人の後藤直子氏が証しをする。詳細はウェブサイトURL https://jantiochm1977.net/で。

クリスチャン新聞web版掲載記事)