写真=階段ステージに十字架状や色とりどりののLEDランタンが

地域と教会が共にクリスマスの光とキャロルを喜んだ。

仙台市の八木山地域で実施されている「八木山イルミネーション・アート・プロジェクト」は「クリスマス・キャロリング」を12月18日に開催し、200人以上の人々が集った。

 

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当日朝は、仙台市でも寒波が襲い、雪に見舞われたが、午後は晴れた。

会場の遊園地「八木山ベニーランド」入口の階段ステージは、通りに面して人々が行き来できる。日が傾いた午後4時ころから親子らが集い、LEDランタンを並べた。階段には白のライトで十字架の形に並べられ、階段下には色とりどりのライトが鮮やかに輝いた。

 

日が沈み、午後5時前にキャロリングがスタート。保守バプ・八木山聖書バプテスト教会牧師の岩佐光さんがあいさつし、同教会のグループがクリスマス賛美歌のハーモニーを響かせた。

写真=観覧車をバックにハンドベルやサックスの演奏

続いて仙台聖泉キリスト教会の伝道師山本更さんが、クリスマスの有名なポップソングを演奏。

さらに同教会の音楽グループWith Tearsがハンドベルとトーンチャイムの豊かな音色を聴かせた。スクリーンが設置され、クリスマスの物語を表示する場面もあった。最後に会場に集ったみなで「きよしこの夜」を歌った。

写真=200人以上の人が訪れた

地元の親子、中高生、学生、区役所、市役所の職員、地元の代表など様々な人が集まり、クリスマス前のひとときを楽しんだ。終了後は集った人でランタンを片付け、賑やかな雰囲気で閉じた。

 

岩佐さんら八木山聖書バプテスト教会のメンバーの出演は、近隣に住み、同プロジェクトで中心的にかかわる谷口和也さん(同盟基督・仙台のぞみ教会会員)に誘われたことがきっかけ。

 

岩佐さんは、今年4月に牧師に就任したばかりで、地域のことを知り、地域で何かできないかと思っていた。

 

だが誘いを受けた当初、「コロナ禍で聖歌隊は活動できず、礼拝の賛美も自粛する中、今回のイベント参加に賛同できる人がいるか」と不安だった。

 

実際、聖歌隊メンバーや賛美が好きな人に「ダメ元」で声をかけてみると、応じてくれた。

 

「『賛美がしたい』、『地域の中で何か重荷を持ちたい』など、動機は様々だと思うが、賛同してくれた。『牧師ひとりに与えられたものか』と不安を抱えつつも、祈りつつ、教会の人と分かち合うときに、『神様のもの』として整えられた。イベントを準備する中でそれを実感しました」

 

「今回一回だけでなく、新しいことの始まりとなれば。それは八木山地域にとっても、教会にとっても大きいと思う」と今後に期待した。

 

仙台聖泉キリスト教会は30年以上音楽活動をしていて、ショッピングセンターやキリスト教学校などで演奏することもある。

「機材があるので、震災支援で音楽ゲストが被災地を回る際に提供するなどしてきた」と山本嘉納牧師は話す。サックスを演奏した更さんは次女で伝道師、司会をリードした咲さんは長女で副牧師だ。

 

谷口さんは、「今回のイベントが教会の人にとっても自信になってくれれば。来年6月のアジサイ祭りなどでも、教会が参加できれば。次回は地元の音楽グループとのコラボなど面白いかもしれない」と期待する

「『教会のことは教会』、あるいは『地元のイベントに、宗教はかかわらない』といったAかBかの関係ではなく、『あいだ』があっていいのではないか。『あいだ』が多く豊かにあれば、AかBかを超えると思う。『教会は地域のために何かしてくれる』と理解されたらうれしい」と話した。

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