「10年後、変わった?」青年らが集会開催へ 東日本大震災国際神学シンポジウム
震災で教団教派を超えて、「キリストさん」と呼ばれたキリスト者たちが忘れてはならないこととは。
これからの時代、どう歩むべきか。
来たる南海トラフ地震などの災害に教会はどう備えられるか…。
東日本大震災時、小学生、中高生だった青年たちを対象に、震災の教訓、これからの教会を考える。
東日本大震災国際神学シンポジウム青年の部が2月5日午前11時~午後5時にZoomで開催される。1月22日の申込締め切りを前に参加を呼び掛けている。参加費は無料。
今回9回目を迎える同集会は、青山キリスト教学生会(ACF)、キリスト者学生会(KGK)、学生キリスト教友愛会(SCF)の学生らを中心に準備されている。
講師には教団、超教派レベルで震災支援活動を担当した、朝岡勝さん(日本同盟基督教団牧師・東京基督教大学理事長、元同教団震災対策本部事務局長、元ふくしまHOPEプロジェクト事務局長)、ジェフリー・メンセンディークさん(桜美林大学准教授・大学チャプレン、元日本基督教団東北教区センター・エマオ主事)が立つ。
各団体のメンバーでのパネルディスカッション、参加者どうしのディスカッション、賛美など様々なプログラムを用意している。
概要や参加申し込みは東日本大震災国際神学シンポジウムホームページ(https://theosym311.wixsite.com/ts311)から。同フェイスブックページでは、震災時小学生、高校生だった学生、青年らが動画でコメントを寄せて、当時を振り返り、同集会への期待を述べている。
準備スタッフで、SCF主事の野田沢さんは「団体というよりも、個人的な出会いが大きかった。一人の登壇者として最初に立ち、KGKの主事などとも人間的なかかわりを持ち、共感をもてた。震災をきっかけにしたこのような出会いを青年たちも引き続いてもってほしい」と言う。
前任の小川真さんから担当を引き継いだKGK主事の塚本良樹さんは、「KGKが関わる意義は、神学的な広がりを、学生、主事といっしょに経験できることにある。震災でボランティアとして学んだことは大きかった。震災については子どものころの記憶しかない今の学生・青年たちにとって、貴重な機会だ。震災は日本で生きる以上避けて通れないテーマ。継続して積み上げる意義がある」と述べた。
青年の部の母体となる東日本大震災国際神学シンポジウムは、2012年の開催から10年を迎える。
こちらは世界的な英国人神学者アリスター・マクグラス(オックスフォード大学教授)や多様な教団教派の講師を迎え、2月7日午後1時~6時30分にZoomで開かれる。
テーマは「いかにしてもう一度立ち上がるか—これからの100年を見据えて—」。講師はマクグラス氏のほか、菊地功(カトリック東京大司教)、森島豊(青山学院大学准教授)、吉田隆(神戸改革派神学校校長)の各氏。
青山学院宗教センター、お茶の水クリスチャン・センター(OCC)、学生キリスト教友愛会(SCF)、キリスト者学生会(KGK)、キリスト全国災害ネット(全キ災)、東京基督教大学(TCU)、日本福音同盟(JEA)が主催として名を連ねる。
過去のシンポの講演録は同ホームページの「資料」から読むことができる。今回は講演のみYouTubeでアーカイブ配信する予定だ。
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