2019年からトラクト配布により全家庭に福音を届けるプロジェクト「オイコス計画」が行われている。これは国際EHCが全世界規模で展開している働きで、日本では全国家庭文書伝道協会(EHC)が窓口となり、全国の地域教会の協力を得て、現在100万世帯にトラクトを配布した。
(レポート=いのちのことば社宣教室)

このプロジェクトは、地域教会による配布だけではなく、祈祷支援、献金によっても、全国のクリスチャンの協力により行われている。配布されるトラクトは、キリスト教入門、歴史上の人物などさまざまで、すべて無料で教会に提供されている。

計画開始当初はコロナ禍だったため地域教会の協力を得ることが難しかったが、何かしなければとの思いから次第に協力の輪が広がり、今まで延べ300以上の地域教会と、祈りや献金で支えてくださっている方々2千人以上が参加、現在では島根県を除く、すべての都道府県で協力教会が与えられている。

いのちのことば社宣教室には日本全国を巡回するゴスペルボックス(移動販売車)の働きがあるが、巡回中、トラクト配布をしてくださっている教会に直接訪問して話を聞く機会も与えられ、トラクト配布の証しを直接聞けることは、スタッフにとっても大きな励ましとなっている。

オイコス計画は福音を届ける働きだが、届ける教会にも多くの祝福があることを知った。地域を知り、地域のために祈り、配布をする人、配布はできないけれどもその働きを支える人など、多くの人がこの働きに参加することで教会の中に一致が与えられ、祝福されているとの証しを聞き、感謝している。昨年からはいのちのことば社がある東京都中野区でもスタッフがトラクト配布を開始した。今までは通勤するだけだった地域にトラクト配布をすることで、地域を知り、祈るきっかけともなっている。

今どきトラクト配布は時代遅れ、との考えもあるが、ポストに入っていたトラクトがきっかけで教会に導かれた方、捨てられていたトラクトを拾って洗礼に導かれた方がいる。最近のマンションは集合ポストの下にゴミ箱が置かれていて、いらないチラシであふれている。しかし、そのゴミ箱からも福音に触れる可能性は捨てきれないと思いながら配布をしている。99%の人が捨てたとしても、その捨てられたトラクトを用いるのは神さまだからだ。

日本全国で協力教会がさらに加えられ、地域の教会が神様の働きに豊かに用いられるよう願っている。
オイコス計画詳細は https://www.wlpm.or.jp/ehc/gospel_4_jp/

 

国境の町でのたねまき

長崎県対馬は、玄界灘に浮かぶ離島です。韓国との国境線に近く、島の90%は山林で、おもな産業は漁業と林業。偶像礼拝、迷信、土着信仰が非常に強く、神社の鳥居や道祖神がたいへん多く見られます。周辺集落を含めて4千世帯、約1万人が住んでいますが、これまで教会が無かった地に、2020年3月、私たちの教会は神様の恵みによって開拓教会として、立ち上がりました。

トラクト配布は、離れて点在する集落を訪ねて回るため、4か月を要しました。3千500枚を配り終えたことで、初めてこの地域に広く福音を伝えることができました。配布しながら、福音を聞いてくださる方も多くいらっしゃいました。

漁業、林業の方々は、仕事前には偶像に祈ります。作業は命がけだからです。そのため、トラクトを差し上げながら真の神様を紹介して、「ひとこと祈らせてください」とお願いすると、喜んで共に祈ってくださいます。ある日には、出漁前に船員のみなさんの前でお祈りしたら、漁から戻った船長が、「おかげで大漁だった。またお祈りを頼むよ」と笑顔でおっしゃっていました。これからも人間関係を築きながら伝道したいと思っています。

地域がら韓国と北朝鮮に近く、拉致問題に非常に関心が高いため、横田早紀江姉のトラクトがよいきっかけとなり、たくさんの方とお話しすることができました。

ある男性は、ポストに入っていたトラクトを見て、教会に電話をくださり、時々教会へもいらっしゃるようになりました。また別の男性は、道で拾ったトラクト(誰かが捨てたと思われます)を見て教会に来られ、毎週礼拝に出席されるようになり、洗礼準備会をしています。その方は、「1枚のちらし(トラクト)が私を救った」とおっしゃっていました。種をまき、水を注ぐと、神様が成長させてくださるというみわざのすばらしさを実感しています。今回配ったトラクトが種となり100倍に実ること、対馬に霊的リバイバルが必ず起こることを信じています。
(2020年5月、比田勝教会牧師・上條松雄)

 

喜界島でのトラクト配布(鹿児島県)


プレヤーウォークとトラクト配布を8人で3班に分かれて、約1時間半かけて、教会の位置する2集落(蒲生・花良治)60軒に届けました。
出発前に祈りと心得を確認し、元気に出発しました。たまたま、今回東京から渡邊哲雄宣教師が4日間おいで下さったので、感謝でした。終えたとき、お互いに「洗足式」をして恵みをいっぱい頂きました。お祈り感謝します。
(2022年6月、日本ホーリネス教団喜界教会牧師・羽佐田紀子)


100世帯配布すると「キラキラシール」を1枚。地図全体がキラキラシールで埋め尽くされ福音が届けられることを願いつつ!
(愛知県、単立・信愛キリスト教会)

2023年05月21日号 04面掲載記事)

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