良い子ではなく弟子を作る
弱さを告白し子どもと祈る

5月19、20日に開催された「D6全世代信仰育成ファミリーカンファレンス」(アジア福音同盟・D6ジャパン共催、6月11日号で一部既報)から、各セッションの内容を抄録する。今回は、ロン・ハンター氏(D6の創設者)とマイク・トリンブル氏(米国でD6を実践している牧師)が語る。(レポート・D6ジャパン事務局)

ロン キリスト者の三分の二は、子どもへの信仰継承に問題を抱えています。牧師たちも同じです。

マイク 日曜日の説教だけでは不十分ですし、どうすれば家庭で毎日イエス様や信仰について話すことができるか、D6は実用的で、聖書的な答えを与えてくれました。信仰について子どもに教えるのは牧師の責任だと考えている親が多いですが、実際には両親の役割がとても大きい。子どもたちは日曜日に教会学校で学びますが、それが週日の歩みに生かされていない。家庭の果たす役割は重要です。

ロン 親たちが、どのように子どもたちと一緒に祈るか、どのように子どもたちと信仰について語るかを教えられれば、大きな変化になりますね。

マイク ゴールは子どもたちが信仰の決断をすることではありません。神様は弟子を作るようにと命じられたのですから、そこからキリストの弟子としての育成が始まります。D6はその大事な土台になりました。

ロン 聖書を日常的に読むことができれば、信仰を保ち、良い判断をする力が向上します。D6のすばらしいことは、全世代をつなぐことです。子どもと信仰についての会話をするツールを提供します。世代を超えてそのような会話が弾むといろいろ変わってきますよね。

マイク 私たちは「神のかたち」として作られていますので、霊的側面を持っています。D6のすばらしいところは、その霊的な会話を、とても自然な形で日々の生活や会話の一部にしている点です。申命記6章にあるように、イスラエルの民も、普段の生活の文脈の中で子どもたちを教えていたのです。日常の対話では、親である自分が今抱えている問題について話すことから始めるのがよいでしょう。

ロン たぶん父親は自分の失敗談を話すのは難しいかもしれません。しかし、それを告白する中で、神様の恵みと憐れみを感じることができます。また必要なときには、神や妻や子どもたちに謝ることです。そこにすばらしい絆が生まれます。

マイク そういう時こそ神を信じ、聖霊の導きに信頼し、深みに泳ぎだすべきなのです。私たちの目標は良い子を育てることではありません。主の弟子を作ることです。時には、自分のために祈って欲しいと子どもに頼むことも必要でしょう。

ロン 今は、離れて住んでいても、メールやアプリでつながることができます。説教口調の対話はだめです。心に語りかける会話が必要です。夕飯の時に聖書を読むのはどうでしょう。そして父親から「神様は今日自分にこういうふうに語ってくれた」と話すのです。

マイク 私の家でも食卓で聖書を読む時は、私が担当でした。そして、罪の告白から始め、祈り、最後に、とるべき行動を考えます。誰に親切にすべきで、誰をゆるすべきなのか。私たちの目標は、イエス様に似た弟子になることであり、彼の模範に従うことですから。

ロン みなさんが学んだことを実践することができるようにお祈りしています。

(つづく)

2023年08月06日号 05面掲載記事)

 

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