ウクライナ難民の子どもたちの絵画とパネル展「小さき画家たちの展覧会」が5月14日から18日まで、東京・板橋区常盤台のバプ連盟・常盤台バプテスト教会玄関ロビー・礼拝堂で開かれた。主催は学校法人バプテスト基望学園常盤台めぐみ幼稚園。18日には、同展覧会の発案者であるポーランドの古都、クラクフ市にあるサンスター日本語学校校長の兵頭博氏による「難民支援現地リポート」もオンラインで行われた。

同展覧会では、ポーランドに避難してきたウクライナ避難民の子どもに描いてもらった絵を展示。兵頭氏が、ウクライナで戦争が始まった後、避難してきたウクライナの子どもたちにアートセラピーとして描いてもらったものだ。

兵頭氏は「今なお難民生活を続ける子どもたちの苦悩を忘れることのないように」と、日本で巡回展覧会を発案。「子どもたちやその家族は、突然行方不明になって連絡が取れなくなったり、郵送に問題が生じたりと、準備作業は想像を絶する困難の連続だった」が、多くの日本人からの絶え間ない協力を受けたこともあり、昨年3月から日本全国各地の学校・自治体などを巡回中だ。これまでに滋賀、大阪、京都、東京、宮城、群馬、岡山、奈良で開催してきた。

常盤台めぐみ幼稚園も開戦後、ウクライナの隣国ポーランドにある各地のバプテスト教会などでウクライナ難民支援活動が開始されたことを知り、支援活動を行うポーランド各地のバプテスト教会などに、折り紙や献金と祈りを届ける活動を開始。今年3月、「第2回平和といのちに出会う旅inポーランド」代表としてポーランドを訪問した園長の友納靖史氏(常盤台バプテスト教会牧師)が、クラクフ市で兵頭氏と日本語学校の学生たちと交流。これも一つの契機となり、「ぜひこの園でも開催を」と兵頭氏から声をかけられ、巡回展覧会会場の一つとして、このほど開催された。

展示会場には、29人の子どもが描いた41点の作品を展示。その中には、戦闘シーンを描いた絵もあって生々しい。



ウクライナ避難民の子どもたちが描いた作品。中には戦争の光景を描いた作品も(写真上下)

パンフレットには、絵を描いた6歳から17歳までの避難民の子どもたちの出身地とコメントが記されていた。「僕は絵を描くのが大好き。いつか僕の絵が苦しみや絶望に打ちひしがれた世界中の人々の心に希望の灯を灯してくれれば、と思う」、「世界の人々の心の中に一緒に仲良く生きたいという希望さえあれば、きっとこの地球はもっと住みやすくなるでしょうに」、「戦争に勝ったら、多くのお友だちがいるふるさとに飛んで帰るわ!…ねえ、戦争はもうすぐ終わるよね?」などの言葉が並ぶ。期間中、難民として昨年日本に逃れ、教会近くの語学学校に通うウクライナ人も見学に訪れた。


展覧会には日本に避難するウクライナ難民も見学に訪れた

兵頭博氏による「難民支援現地リポート」では、ウクライナから2人の学生が報告。「国民の全員が戦争に疲れている。でも、私たちの国は妥協を許さないから戦争を続ける。しかし、いつ勝利するか分からない」、「戦争で多くの人が亡くなり、けが人も多い。無事に戻って来ても、精神的にダメージを受けていて、女性たちはどう話せばいいか困惑している。戦争は続けてもあと2年。勝ち負けは考えていない」と、切羽詰まった心情を吐露した。兵頭氏は「戦争はまだ続いているが、NGОの資金は底を突き、外国からの支援は途絶えてしまっている。資金援助も大切だが、何より関心を持ち続けてもらうのが大事。1日に数分でも、ウクライナのためにお祈りいただければありがたい」と要請。友納氏も「私たちも継続して支援をしていきたい」と、応答した。

兵頭博氏

クライナ人母子支援基金は、https://www.sunstarjapan.com/sass-1から。

2024年06月02・09日号 01面掲載記事)