三重で出会える宣教協力2 従来の教会の形に固執か、出て行くか
10月に行われた「宣教フォーラムMIE2024」は、日本の教会の覚醒を目標に掲げ、超教派の宣教協力が論じられた。連載で内容を伝える。今回は全体集会②での安食弘幸さん(日本キリスト宣教団峰町キリスト教会牧師)の講演と、全体集会③でのパネルセッション。
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安食さんは、神学者ヘンドリック・クレーマーが1960年に来日した際の講演内容を、現代日本の宣教状況にも変わらず当てはまるものだとして紹介。
「日本の教会は、かつて西洋の宣教師から与えられた概念、形、構造に、あまりにもきちんとはまり、固執しすぎている。これは驚くべきことだ。だから日本の教会は、宣教しようとしていながら、実に自己中心的、偏狭、排他的生き方をしていると思われている。宣教には、説教による伝道と、信徒の生活による間接的な伝道の二つがある。日本人のように文化的・知的レベルの高い国民には、鳴り物入りのキャンペーン型の大衆伝道が成功するとは思えない。信徒の生活における間接的な伝道こそ、日本の急務です」
複数の調査から、日本人のニ ーズとして多いのは学業、就職、出世、収入、結婚、家庭、健康、長寿などがあるとし、新興宗教への入信や霊感商法の購入の動機と重なっていることを示した。「世の新興宗教が人を引き寄せているのは、日本人のニーズにあっているから。教会はニーズにあっているだろうか」
イエスの伝道の中にヒントがあるとして論じた。「イエスは、対面した人が取りあえず自覚している必要を満たすことによって、自覚していない本当の必要に届いていかれた、、、、、
(2024年11月24日号 03面掲載記事)