作者アーカイブ: tohyama_s - ページ 19

レビュー

映画「天皇と軍隊」--憲法9条と戦後政治のうねりを直視

マッカーサーの宿泊先を訪ねて会見した昭和天皇。 今年7月16日、憲法9条の解釈改憲と問題視された安全保障関連法案が衆議院で可決され、参議院へ送らられた。そもそも、国の憲法として武力による国際紛争解決の手段を放棄すると謳う憲法9条は、なぜ必要だったのか? 戦前・戦中に統帥権を保持していた天皇制がなぜ存続したのか? 昭和天…
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レビュー

映画「ソ満国境 15歳の夏」--旧満州に置き去りにされた中学生たちが経験した中国人の隣人愛

1954年8月。満州開拓団の中学生たちは報国農場などに勤労動員され農作業に従事していた。 (C)「ソ満国境 15歳の夏」製作委員会 自国民が他国軍に攻撃された場合は、軍隊(自衛隊)は国民を守る存在。先の集団的自衛権行使に絡み与党答弁者は、軍隊が国民を守るために交戦するのは当然であるかのように説明している。だが、70年前…
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レビュー

映画「ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール」--神の癒しに触れた女の子のファッショナブルでポップスな青春ミュージカル

理屈っぽいジェームズと不思議な魅力をもつイヴ(中央)、天真爛漫なキャシーは音楽で気持ちが繋がっていく。 (C)FINDLAY PRODUCTIONS LIMITED 2012 ストーリー展開に特段の仕掛けがあるわけではない。少しうつ症状の女の子が、好きな音楽で繋がった男女の友達とくったくなく付き合っているうちに自分の進…
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レビュー

映画「セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター」--人間救済の絶望感をいやした“地球の起源”への畏敬

サルガド(手前)と打ち合わせするビム・ベンダース監督 (C)Sebastiao Salgado (C)Donata Wenders (C)Sara Rangel (C)Juliano Ribeiro Salgado 人間の“欲望”“労働”“戦争”そして“虐殺”と“難民”などを見つめ、問題提起してきた写真家セバスチャン・…
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レビュー

映画「チャップリンからの贈りもの」--いまも人々の心に生きるチャップリンへのオマージュムーヴィー

チャップリンとウーナ夫人の墓石の隣りで撮影された”遺体誘拐”シーン。チャップリン邸での撮影など遺族が全面的に協力している。 (C)Marie-Julie Maille / Why Not Productions 山高帽を被りだぶだぶズボンに外また歩きのドタ靴、ステッキ片手にちょび髭。チャップリンを描いてと言えば外せない…
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レビュー

映画「フレンチアルプスで起きたこと」--男女観の差異が浮き彫りになるシニカルなコメディ

人工的に起こした雪崩がテラスに押し寄せてくる… (C)Fredrik Wenzel 「男の子なんだから強い。泣かないで!」と言われて育てられているうちに、“男は妻と子どもたちを危険から守る存在”という通念に男性も社会一般も囚われていないだろうか。そうした男性と女性の心理や感性の違いを見事なまでに深くえぐり出している。重…
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インタビュー

インタビュー:A.シサコ監督--映画「禁じられた歌声 Timbuktu」

プロフィール:アブデラマン・シサコ監督 1961年、モーリタニア生まれ。幼少期にマリに住み、21歳からはモスクワ映画学院で学ぶ。現在はフランスを拠点に活動。本作は昨年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門で上映され大きな感動を呼んだ。ベルリン国際映画祭などの国際映画祭で審査員を務め、今年のカンヌ国際映画祭ではシネフォン…
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レビュー

映画「ルンタ」--命を掛けた非暴力で“愛と自由と平和”を訴え求めるチベットの人々

インドのダラムサラにあるナムギェル僧院の壁一面に掲げられている“焼身抗議”者たちの遺影に合掌する少年僧 (c)Ren Universe 2015 オープニングのシーン。“焼身抗議”するチベットの僧侶の写真がパソコンに画面に映し出される。2008年の中国オリンピック開催に際して当局のチベットへの弾圧が激しくなり、翌年から…
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ニュース

映画「きみはいい子」--児童虐待の連鎖を断ち切らせる想いを

新米教師の岡野は毎日夕方まで学校にいる神田のことが気にかかる (C)2015「きみはいい子」製作委員会 児童相談所に通告された心理的・身体的児童虐待・ネグレスト被害(18歳以下)の人数が増加し続けている。痴ほうの老人や障がいをもつ児童へのいじめなど家庭や学校、施設など身近な生活の場でのコミュニケーションが機能不全化して…
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レビュー

映画「Beauty of Tradition ミャンマー民族音楽への旅」--楽譜のない口承音楽の奔放な魅力

ミャンマーの人たちの笑顔には惹かれる。水かけ祭りの水はカメラマンにも笑顔でかけに来る。 (c)株式会社プロジェクトラム 「ビルマの楽器は?」と聞かれれば、ある年代以上なら「竪琴」と答えるかもしれない。「ミャンマーの楽器は?」と聞かれてすぐ答えられるだろうか。2013年に第1回ミャンマー祭が芝・増上寺で開催され、昨年は、…
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