4歳から14歳への関心を高める国際的な宣教運動、4/14の窓運動の第3回ナショナルカンファレンスが、今年9月8日に開催される。今年は超教派の次世代集会が活発だ。3月の4/14の窓グローバルサミット参加者に、世界の動向と日頃の働きを通して、次世代への必要を聞いた。
【高橋良知】

連載第5回→地の塩となる世代生み出す 財部利彦さん
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宇賀飛翔さんは冊子や映像など様々な媒体を通して、次世代に福音を伝えている世界的な宣教団体ワンホープの日本スタッフ。働きを始める当初から、少子高齢化の課題を抱える教会のために何かできないかと模索してきた。そのような中、4/14が日本でも始まり、関わることになった。ワンホープ全体も、4/14が始まった2009年から運動に参加している。
今年のグローバルサミットでは、ワンホープが企画運営を担当。宇賀さんは運営委員になった。「今回は原点に帰ろうという意識があった」と振り返った。「宣教団体同士が学び合い、高め合うのもいいが、専門家たちがいいと思っても、教会で実用化できないこともある。教会のために役に立つサミットにしようということになった。また、子どもミニストリーは、教会学校の先生1人の責任ではなく、教会全体で取り組むべきことです」4:14
教団教派のリーダー、教会のリーダーにも参加を呼びかけ、日本から20人が参加した。「日本で、4/14は5年目。ネットワークが広がった。グローバルのことを、日本で文脈化することが課題(連載第3回参照)だが、9月のナショナルカンファレンスはちょうど良いタイミングにあるかと思います」
ナショナルカンファレンスで願うことは、小さな教会でも一歩踏み出せること。「教会学校が1人、2人ということも多い中、教会が一致して志を持ち、踏み出してほしい。そのためのアイデア、プログラムはたくさん用意されています」
「一歩踏み出す励まし」の必要は日頃、ワンホープの働きでも感じている。「考えたことがないことは想像するのは難しい。前は具体的な提案は避けていたが、最近は具体的なことを勧める。たとえば『土曜子どもクラブを月1回3時間やってみませんか』など。土曜に行事のない教会も多い。奉仕者3人でも、賛美、ゲーム、メッセージ、おやつなどのプログラムをできる方法があります」
「現代は子育て世代で、共働きの人も多い。土曜日に子どもを預けられる場所を求めている」とも指摘する。「教会ならば安心と預けてくれます」 「子育てをすると、パニック状態になる。私の妻もママ友、教会のナーサリーに励まされた。礼拝では夫婦で交代して母子室にいったり、メッセージが聴けなかったとしても交わりの中で励まされる。保育士の人があやしてくれたりとみなで助けてくれます」
「日本はオウム真理教の事件以降、伝道が難しいと言われてきた。ところが最近様々な教会の話を聞くと、チラシを配ってみたら予想以上に人が来たという声を聞くようになってきた」という変化も紹介。「教会への安心感が回復してきているのでは。第一歩の提案、きっかけをつくり、やってみようという教会が起きたら、その教会の5年後、10年後が変わるのではないでしょうか」
「教会学校については、ずっと危機感は何となくあっただろうが、2016年の第6回日本伝道会議では、全国の教会学校の状況について実際に統計で示した。日本基督教団も独自に調査し、信徒や教会の大きな減少が予想される『2030年問題』を抱える。牧師や信徒が減るだけでなく、今後、兼牧や兼任など若い献身者に多くの負担がかかる。今、まだピークのうちにできることをやっておかないといけない。様々な教団教派の動きでは、今は危機感から行動へのステップが踏まれていく段階になっているかと思います」
改めてナショナルカンファレンスについてこう勧める。「本当にたくさんの分科会があるので、少しでも興味があれば、参加してみてほしい。さらに1つの教会からグループで参加すると、分科会を手分けでき、分かち合って教会に持って帰れるので豊かな経験になると思います」(つづく)

連載第7回(最終回)→蒔かれた種に収穫の希望ある 杉本玲子さん(23日公開予定)

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