聖書を解説するアニメーションを配信する「聖書プロジェクト」は2019年から日本語版も制作され、YouTube再生数は計100万回を超えた。このうちイラストを描きながら聖書各巻を解説する「概観シリーズ」は今年9月に完結する予定だ。これを記念し、同シリーズで描画されるシートを書籍化するプロジェクト「『聖書プロジェクトBOOK』をみんなに届けたい! ~聖書を楽しく、深く読む時代へ~」(https://karashi-dane.com/2021/06/10/617bp/)が、7月18日まで実施中だ。

オンライン集金システムクラウドファンディング(クラファン)を利用し、当初の目標金額を超え、カバーの品質を上げた二次目標、ミッションスクール200校に寄贈する三次目標を達成し、刑務所に100冊寄贈をめざす4次目標の(480万円)に向け、参加を呼び掛けている(7月7日現在)。

更新 第5次目標 全国の図書館に寄贈も達成し、
クリスチャンキャンプとカフェに寄贈の第6次目標
をめざしている(7月15日現在)

一般販売はしないが、オアシス・ライフセンター書店で受け取れば送料はかからない。

 

目的は解説ではなく、実際に聖書を読んでもらうこと

「シートを書籍化する試みは米国でもされていたが、それ以上に私自身の聖書通読のために紙ベースの冊子が必要だと思ったことが大きかった」とプロジェクトマネージャーの宇賀飛翔さんは話す。「そもそも聖書プロジェクト制作チームの目的は、映像解説だけを見て終わるのではなく、実際に聖書を読んでもらうこと。映像は分かりやすいが、視覚や音声の刺激が多すぎることがある。紙ならば聖書と並べて静かに集中できます」

書籍化はいのちのことば社の協力を求めた。同社担当の峯島平康さんは「デジタル化の時代、あえて書籍化で協力できることはうれしい」と喜ぶ。「概観シリーズ」について「緒論的な解説をイラストで表現し、動画での解説は詳細で分かりやすい」と評価した。

予算を検討し、B4判ソフトカバーで企画したが、クラファンの第二次目標金額達成を受けて上製クロス装仕様となった。「紙の書籍の良さは形があること。その場にあれば、パラパラとめくって中身を実感できる。家にあれば家族伝道にもなると思う」と勧めた。

「聖書プロジェクトBOOK」(以下BOOK)は日本語版、英語版のシートの両方を収録する。BOOKを複数注文できるほか、「リターン」として、公開スケジュール、ナレーション台本、解析データ、画像などの「限定ファイル」(500~3千円)などがある。「7月18日の最終日までにプロジェクトを支援することによってBOOKを手に入れられます。今後販売も再版もないので、お求めの方は見逃さないで欲しい」と話した。

 

聖書と日本人のギャップに橋をかけたい

「聖書プロジェクトでできること、できないことがある。聖書プロジェクトでは、解説と一定の解釈は提供できる。それを見て通読への自信をつけてもらいたい。そこから実際に聖書を読んで思いをめぐらし、神学し、行動していくのは一人一人にかかっている。だからこそ『聖書プロジェクト』は一方的に発信する以上のことをしたい」と話す。

「今、読書する人の半数はマンガだけを読み、仕事や学校以外で本を読まない。これは聖書を重視する私たちにとってはピンチ。聖書は2、3千年前の中東の文化の中で書かれたということだけでも日本で読むのは難しい。しかしそれで読まれなくなるのは悔しい。聖書は人々の人生を変える内容がある。聖書と日本人のギャップに橋をかけたい。その一つが聖書プロジェクト」と期待する。

 

誰もが聖書を通読できるように

「誰もが聖書を通読できるようになってほしい。BOOKは今までにないタイプのイラストベースの注解書。求道者も何年も聖書を読んできた人も自分のため、教会の人のため、友人のため使ってもらい、支援してもらえたらと願います」

クラファン最終日にはライブ配信をフェイスブック「聖書プロジェクト」ページで予定している。「予想をはるかに超える支援をいただき、主に感謝しています。最後までなるべく多くの方にBOOKを届けられるようにがんばります」【高橋良知】

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