写真=手前が山田監督。右に出演者の石黒賢さん、常盤貴子さん、渡辺大さん、右端にキャロライン愛子ホーランドさん

近代における女性解放運動先駆者、教育者、矢嶋楫子(やじまかじこ)の生涯描をいた、三浦綾子原作小説「われ弱ければ 矢嶋楫子伝」が映画化され2月から各地で公開される。

主演は常盤貴子さん、監督は近代のキリスト者を映してきた山田火砂子さんだ。

楫子は男尊女卑の武家社会の中で育ち、家族や夫との重圧の中、家庭の破綻を経験。

一方40歳で教育者として歩む中で、キリスト教宣教師と出会い、キリスト教学校女子学院を設立した。

また一夫一婦制、婦人参政権、禁酒、廃娼運動などを訴えた日本キリスト教婦人矯風会の初代会頭となり、国政、社会にも影響を与えてきた。

第一次大戦後は、90歳近くで米国にわたり、世界平和を訴えた。

揖子の運命を変えた宣教師をキャロライン愛子ホーランドさんが演じるなど印象的なシーンにキリスト者も配役されている。

賛美歌や聖書の言葉、ストーリーが揖子の内面を変えるシーンもある。

全国上映に先立ち、完成披露試写会が、楫子の出身地の熊本県や東京、大阪で開かれた。

1月14日、東京・中野区のなかのZERO大ホールで開かれた試写会では出演者らが挨拶した。

撮影は昨年の夏。

東京オリンピック前後の騒動や国内外の状況を念頭に、常盤さんは「世の中で女性蔑視が語られる時期だった。揖子さんの時代から今に至るまで、日本の女性たちが、ずっと訴え続けてきたのにそれをちゃんと受け止めきれていただろうか。撮影中ずっと考えさせられた」と振り返った。

後半、揖子が米寿記念スピーチをする場面に触れて、「まさにその言葉は明治大正と生き抜いた揖子さん、また89歳で現役の山田監督が魂が削って伝えようとしたこと。そのことをちゃんと映画に載せてお伝えできれば。映画をご覧になった皆さんが一歩でも立ち止まって考えるきっかけになれば」と勧めた。

山田監督は、裁縫、食事すべて自らしていたかつての女性の生き様を述べ、揖子について「40歳過ぎて教師となり、教育界、女性自立の源を作った」と特色を述べた。

「この映画を見て、皆さんも40歳過ぎても学んで生きてほしい」と観客にエールを送り、「私ももうすぐ90歳になるが頑張って次の映画を撮る気持ちでいます」と意気込みを語った。

2月5日から各地の公共施設での上映会、11日から全国の映画館で上映される。詳しくは特設サイト https://www.gendaipro.jp/kajiko_lp/#X-UA-Compatible から。

 

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