7月8日、安倍晋三元首相が、奈良市で街頭演説中に銃で撃たれ死亡するという事件が発生。このことを受け、同日夜8時から、緊急祈り会「PRAY FOR JAPAN」がオンラインで開かれた。呼びかけ人は、池田恵賜氏(JECA・本郷台キリスト教会牧師)。当日は300人近くが参加し、国政のために、心合わせて祈りをささげた。

池田氏

最初に池田氏がローマ人への手紙8章26節を引用し、こう語った。「今回ほど、クリスチャンが祈ってきた選挙はないと思っていた。国のため、選挙のため祈りの手を挙げている中、元首相が銃弾で倒れるという痛ましい事件が起こってしまった。祈りの言葉さえ出てこない状況だが、主の前に出て祈るしかできないとも思っている。この中で神様の愛と憐れみの御手が延べられるよう、共に祈っていきたい。神様が聖霊を送ってくださり、一人ひとりの祈りを導いてくださるように、この国に神の御心がなるように」と語り、祈りをささげた。

続いて、今回の事件を受け、永井信義氏(福音の群・東北中央教会牧師)、北野献慈氏(広島福音自由教会代表牧師)が、思いを述べた。

永井氏

永井氏は、Ⅱ歴代誌7章14、15節を引用し、こう語った。「私たちが祈りを注いでいる選挙戦の最中にこの出来事が起こったのは、まさに神様に立ち返る時、神様に思いを向ける時ということではないか。『この場所でささげられる祈りに目を開き、耳を傾けられる』(15節)と言われる神様の憐れみに委ねていきたい。そして、今こそ『王たちと高い地位にあるすべての人たち』(Ⅰテモテ2・1)のために祈り、とりなしたい。『私たちが平安で落ち着いた生活を送る』(2節)ためにも、日本社会のすべての営みのために祈るようにと神様は召してくださっている。日本にはイエス様がどうしても必要だ。この方以外に救いはないという御言葉の上に立ち、すべての人が救われるように『私たちの国を憐れみ、救ってください』と祈らせていただきたい」

北野氏

北野氏は、「暴力で言論を封じ込めようとすること、力による現状変更は、『隣人を自分のように愛しなさい』と言われたイエスの言葉に照らし合わせてみても、民主主義の日本にあってはならないこと。今回ほど、候補者についても悩み祈った選挙はなかったが、これまで日本の政治家の方々のために情熱をもって祈ってこなかったことを反省させられた。国の政策や国家の方向性に加え、私たちの生活に影響を与える政治家、選挙、候補者のため、私たちの信仰を共有する人が国政に出ていけるように、もっと熱心に祈る者でありたいと思わされた。政治家の皆様は、命を張って政治活動をしておられる。自分は牧師としてどうだろうか、私のために命を捨ててくださったイエス様のため、どれだけ真剣にこの救いの恵みを伝えて来たか、もう一度初心に帰らされた思いがした」と語った。

その後、①今までの祈りの足りなさを悔い改め、さらに一致して国のために祈れるように、②今回の事件を通して、怒りや負の連鎖が広がらないように、悲しみのある人たちに主の慰めがあるように、③国会議員や政府関係者のために、④今回の参議院選挙に主の御心がなされるように、⑤主がこの国を憐れみ、神の栄光が現されるように、一斉に、また数人の牧師が代表して祈りをささげた。