第七回日本伝道会議(JCE7)が9月に開かれる。準備を進めてきた担当者らに現在までを振り返ってもらい、展望を聞く。第2回はプログラム局長の中西雅裕氏(=写真=、ホーリネス・大阪キリスト教会・宝塚泉キリスト教会牧師)。【高橋良知】

準備での「出会い」に希望

昨年秋から今年春にかけて、北海道から沖縄まで様々な地域で地区大会が開かれた。JCE7の内容を意識した内容でディスカッションを盛り込み、JCE7宣言文草案について意見も「草の根的」に集めた。福井氏は準備の段階で各地の牧師らとかかわり、宣教協力の課題が見えてきた。

「地方で働かれる先生方も、教会や団体の働きで精いっぱい。宣教協力といっても『中央でまとめたことに、協力を頼まれる』という意識になるのが実情ではないか。地区大会では、それぞれの地域が活(い)かされる機会にしてもらいたかった」と話す。

その結果「準備の中で、友の輪が広がった。既存の地域ネットワークだけでなく、次世代による新しいネットワークで地区大会が進められた地域も興された。各地方に素晴らしい先生方、若い先生方がいて、地方の可能性、希望を感じた」と話す。

2009年第五回日本伝道会議以降、十数のプロジェクトが進められてきた。「一時のお祭で終わらせず、何かを残して、福音宣教を前進させたい。そのための継続的な働き。前回からのプロジェクトでは、JCE7のテーマを形成する狙いがあったが、そこまでは難しかった。それは各プロジェクト担当者の問題ではなく、システムに課題があった。今回からは進捗を全体で管理する『宣教プラットフォーム』を構築しました」。現在はプロジェクトや地区大会関係者が見られるようになっているが、JCE7終了後には、参加者が見て、継続的に関われるようにする。

今回のプロジェクトでは、期間を決めて成果をはっきりさせるようにした。「すぐに答えが出ない種類の取り組みもあるが、やはり期間を決めて何か成果を出さなくてはいけないと思う。『設立プロジェクト』として、新たに立ち上がる働きもある」。たとえば「聖徒聖書学校連盟」は、「全国各地で信徒向けの聖書学校をつなげたり、創設するなど」が提案されている。

日本福音同盟(JEA)では宣教委員会宣教研究部門を担当し、JCE7前に刊行予定の『宣教ガイド2023』の編集責任も担い、様々な宣教データや論考をまとめている。「皆さん、牧会の傍らでJEAの働きに協力してくださった。文献調査やインタビュー、アンケート調査を重ねて、それらを毎月討議、さらに合宿で編集会議をして、大変だった。特に今回は、若手の先生方を入れて、執筆を担当してもらった。このような働きでは皆が手弁当で、有志協力をしている、経済的な裏付けを作ってJEAの働きを強化することが今後の課題です」

JCE7の準備では、プログラムなどのたたき台を作った。「議題は多くある。話し合いを進めやすくするところを担った。出来上がったものは、だいたい皆の意見が反映され、さらによい内容になっている。そういう意味で皆で、チームで作り上げてやってきた伝道会議の準備かなあと思う」と振り返った。(つづく)

2023年06月18日号 07面掲載記事)

 

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