「合唱と弦楽四重奏による琉球讃美歌演奏会~伊波普猷訳から新作まで~」が7月9日、那覇市のパレット市民劇場で開催された。

琉球讃美歌には沖縄独自の歴史がある。古くは1845年に沖縄に派遣された宣教師ベッテルハイムに始まり、沖縄出身者で初めて帝国大学を卒業した文学士の伊波普猷(いは・ふゆう)、プロテスタントの新垣信一らの系譜がある。

第一部では、弦楽四重奏の伴奏で、糸数剛、大湾宗定、金城理沙子、根神夢野の4氏が、イタリア歌曲を独唱した。弦楽四重奏の美しい音色と、洗練された声楽家の声が調和し、観客はうっとりと聴き入っていた。

第二部で、弦楽四重奏の伴奏と、混声四部合唱により、琉球讃美歌が演奏された。演目には、主宰の高江洲義寬による新作の訳詞を中心に、「道まゆてぃ居(う)しよ」(讃美歌239番「さまよう人々」伊波普猷訳詞)、「辺野古(ひぬく)ぬ海べ」(同317番「ガリラヤの湖畔」高江洲義寬訳詞)、「御主加那志(うしゅがなし)居(い)めんそうち」(同405番「かみともにいまして」高江洲義寬訳詞)、「かみしらんんかし」(琉球古謡「てぃんさぐの花」長嶺式子作詞)などがある。

弦楽四重奏はまるで天にも昇るような神秘的な響きを奏で、合唱もそれに触発され、練習よりもはるかに良い響きを醸していた。観客の中には涙を流す方もいらっしゃり、盛会のうちに終了した。
(レポート=糸数 剛)


最前列に高江洲義寬氏(指揮)。二列目に、バッハゾリステン沖縄から、崎山弥生(バイオリン)、名嘉村桃子(同)、古謝萌(ビオラ)、庭野隆之(チェロ)の各氏による弦楽四重奏。後列にバッハゾリステン沖縄合唱団。右から二人目は、全曲の編曲を担当した糸数剛氏。

2023年07月30日号 02面掲載記事)

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