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写真=舞台演奏者左から岡谷さん、峯さん

前回は→ ○若者の元に入っていく 蔦田聰毅さん(日本福音同盟青年委員会委員長) NSDⅡへ 青年と“神の国”を考える(1)2018年10月19日

 毎月第4金曜の夜、東京・千代田区のお茶の水クリスチャン・センター(OCC)8階チャペルで、若者たちが集い、多様なゲストと共に賛美をささげている。OCC宣教部主催で、毎週実施しているフライデーナイトの1つ「Next Generation Night」だ。

 「今日、私たちは自分の足で来ましたが、あなたに導かれてここに来ました。日常の疲れ、痛み、様々な困難を置いて、この場所であなたから慰め、力を得て、それぞれの場所に戻れますように」

 始まりの祈りが終わると、軽快なテンポで現代的な賛美が繰り広げられた。参加者は思い思いのスタイルで賛美に参加。仕事着姿の人たちが続々と会場に集っていた。

 フライデーナイトは当初から若者に向けた働きだった。1974年、OCCが「お茶の水学生キリスト教会館」と名乗っていた頃、同伝道部の新井宏二牧師(故人)、大川従道牧師(大和カルバリーチャペル)らが立ち上げた。毎週多くの学生が集ったという。初期から伝道者の岸義紘さんらも奉仕し、関根一夫牧師(ミッションエイド・クリスチャン・フェローシップ)も加わった。その後、伝道師のアーサーホーランドさんらも協力し、現在にいたる。ただ近年次世代の出席者は少なかった。

 2016年からOCC宣教部に配属された岡谷和作さんは「次世代のために何かできないか」との要望を受けて、「Next Generation Night」を提案した。「OCC内に活動拠点がある多様な団体をつなぐ場を作れないかと考えましました」

 賛美リーダーの峯恵梨香さんは「自由に賛美できる場になれば」と話した。海外に留学した際に、現地のクリスチャンが自由に賛美している姿を見たことに感動し、自身の転機になった経験がある。「皆が好きなように、神様との時間を過ごしてほしい」と勧めた。「学生も多いが、社会人も多い。仕事で疲れ、夜は家でくつろいでもいいのに、ここに来てくれる。そのような人たちのことも思って奉仕する。キリストの臨在で、休みを得て、また頑張ってほしい」

 職場が近く、よくフライデーナイトに来るという女性は、「疲れたな、と思っても金曜日の夜だから、次の日、休む前に寄って帰ろうと思える。友達を誘ったこともある」と語った。

 毎回、初めて参加する人がいる。岡谷さんは「ここは教会ではないが、教会の一歩手前で誘いやすい場所。逆にかつて教会に行っていたが様々な傷を持っているという人もいる。集会後には参加者で集まるセルができて、食事をしているようだ。そこから教会につながった人もいる」と話した。

 ゲストには新しい世代、新しい分野に取り組む人を呼んでいる。超教派であることや、初めてキリスト教に触れる人への配慮もしてもらっている。「ゲストの研鑽(けんさん)の場になってほしいという願いもある。たとえば、動画や様々な集会で用いられている歌手のKenta Dedachiくんは、フライデーナイトが初ライブだった。若い伝道者の思わぬ賜物が発見されることもあり、驚かされています」。今後は、OCC内の団体との協力を深めたり、社会人の証しを取り入れるなどしていきたいと考えている。

 「最近は大きな大会が開催されてきた。多くの人が救われたとしても、そのあと教会が生み出されることが大事。大会は必要だが、そこからどうつなげるか。そのために、小規模でも定期的な集まりがあれば、仲間とつながれる。フライデーナイトは、その1つのハブになり得ます」。昨年や今年に東京で開催されてきた超教派の青年大会「ゴスペルナイト」、「リフォユース」、「TORCH(トーチ)」などでは、賛美や様々な奉仕にNext Generation Nightに関わる人たちが加わってきた。11月に開催される第2回日本青年伝道会議(NSDⅡ)でも彼らが奉仕する。

 NSDⅡについて岡谷さんは、「最終日が、中高生、大学生、社会人に分かれて終わる構成が、すごくいい」と期待する。「全体で集まれば盛り上がるけれども、やはりそれぞれの生きる文脈に落とし込んで、派遣されることに意味があると思います」 (つづく

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