3月14日号紙面:「CLCからしだね書店」開店 『福祉と福音』発信するブックカフェ
写真=本屋とカフェがコラボした店内。障がい者の就労支援の場にもなる
京都市山科区の社会福祉法人ミッションからしだね(坂岡隆司理事長)のからしだね館に「CLCからしだね書店&カフェ・トライアングル」が3月2日にオープンした。コロナ禍で昨年4月から閉店を余儀なくされていた同館のカフェ・トライアングルも再開。書店とカフェがコラボしたおしゃれなブックカフェの誕生だ。
昨年末に惜しまれながら閉店した「CLC京都店」からバトンを引き継ぎ、国際CLCに法人として加盟し、新たに京都の文書伝道の働きを担うことになった。同時に障がいのある人たちの就労支援事業の一環であり、ミッションからしだねのベースにある「福祉と福音」を具現化する働きでもある。
2月26日に行われた開店記念礼拝でメッセージに立ったWEC・洛西キリスト教会の奥村拓也牧師は、Ⅰコリント12章22~31節から「体の各機関のように、配慮し合い、いたわり合う共同体こそ教会。一部が苦しめば全体が苦しむのです。CLC京都店は京都の宣教を担う体の一機関でした。その働きが節目を迎えました。新たなCLCを支えるのは、京都のミッションです」と、呼びかけた。
坂岡恵店長は「書店は精神障がいのある人の就労訓練の場になります。皆さん書店に興味があり、早く本が読みたい、店に立ちたいと願っておられます。ここは障がいのある人々が集う場です。体の中で最も弱い機関を持ったCLCからしだね書店を、どうか盛り立ててください」と、挨拶した。
坂岡理事長は「CLCからしだね書店は単なる本屋ではなくミッションである。これを改めて胸に刻み、厳しくも新しい可能性を感じています」と、期待を込めて挨拶した。【藤原とみこ】
連載 本屋の存在意義