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『暴力の世界で柔和に生きる』スタンリー・ハワーワス
知的障がいを持つ人、持たない人が共同生活をする「ラルシュ共同体」の実践や創設者バニエ氏との対話からハワーワス氏が平和を考察。平和を待ち望むだけでなく「平和に」生きることや、政治的リベラリズ…
7月1日号紙面:勝本正實①『知っておきたい日本の宗教とキリスト教』 ②『障害者と共に生きる教会をめざして』
日本の教会が抱える課題は、地域との関わりとその中で直面する宗教観の溝だ。仏教系大学で仏教や宗教学を学んだ著者は①で、仏教、神道とキリスト教を神観、人間観、人生の目的、死、来世などの面で比較。日本人の…
映画「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」――弱みを持った二人の少女と一人の少年のチャレンジ物語
友達つくりが苦手な志乃(左)と加代 (C)押見修造/太田出版 (C)2017「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」製作委員会 吃音(きつおん)症の少女と人づきあいが苦手な少女に、空気読めない少年。自分で…
7月1日号紙面:神無き社会学との対話、対決、協働『キリスト教と近代の迷宮』 評・山口陽一
昨秋の日本基督教学会で大澤真幸氏の講演を聴いた。宗教改革500年にちなんで「予定(救済)論」の普遍的な価値を語る同氏のキリスト教に関する知識と洞察に驚かされた。本書でこの無神論の社会学者は、神の子の受…
7月1日号紙面:『アートで平和をつくる—沖縄・佐喜眞美術館の軌跡』『南島キリスト教史入門』『沖縄戦後民衆史』
6月23日「慰霊の日」(本紙6月24日号参照)にちなみ、沖縄関係の書籍を紹介したい。平良修牧師も創設に関わった佐喜眞美術館は、「原爆の図」で知られる丸木俊・位里夫妻の「沖縄戦の図」などを所蔵展示する。…
映画「返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す」――沖縄要塞化返還に否を主張した外交官
基地を望む千葉和夫 (C)NHK 沖縄が“核抜き・本土並み”を謳われてアメリカの施政権を日本に返還された1972年5月15日から46年。沖縄の基地を半永久使用する方針を立てていたアメリカから、日本への…
映画「祝福~オラとニコデムの家~」――弟の初聖体式に家族の再生を祈る少女の現実
ニコデムに初聖体拝領の練習をするオラ(右)。(C)HBO Europe , Wajda Studio Sp. z , Otter Films Wszelkie prawa zastrzeżone. 2…
「炎のランナー」が映画「最後のランナー」に クリスチャン試写会報告
レポート 礒川道夫 6月1日、映画「最後のランナー」クリスチャン試写会が、月島にあるブロードメディア・スタジオの試写室で、50名ほどの教会関係者が集まって行われた。 「炎のランナー」は、エリック・リデ…
映画「フジコ・ヘミングの時間」ーー歩んでいる人生をピアノの音色で彩るピアニスト
(C)2018「フジコ・ヘミングの時間」フィルムパートナーズ 芸術は人格の発露であることを体現しているドキュメンタリーと出会えた。一時、両耳の聴力を失い、絶望の淵から60歳代にして一躍世界のひのき舞台…
映画「男と女、モント―ク岬で」――愛することへの男の未練、女の覚悟…
思い出の場所モント―ク岬の浜辺を歩くマックスとレベッカ (C)Ziegler Film/Franziska Strauss ドイツの映画運動ニュー・ジャーマン・シネマの代表的監督の一人フォルカー・シュ…