第七回日本伝道会議(JCE7)が9月に開かれる。準備を進めてきた担当者らに現在までを振り返ってもらい、展望を聞く。第一回は同実行委員長の小平牧生氏(=写真=、兄弟団・ニューコミュニティ西宮チャペル牧師)。【高橋良知】

 

地方の「生の声」を大事に

小平氏は、前回第六回(JCE6、神戸)でプログラム局長を務めた。「JCE6は『再生へのRe-VISION―福音・世界・可能性』で、『コイノニア』、『プロジェクト』、『アナロギア』の三つがキーワードだった。できたこと、できなかったことを受けとめつつ、JCE7も、JCE6のテーマをさらに深めていく意識だ」と語った。

「コイノニア」は、一方的に講演を聞くだけでなく、交わりを深めるために、期間中同じグループで、講演後に話し合う時間を設けた。JCE7でもグループの時間を設ける。

「プロジェクト」は、具体的な取り組みを継続する。JCE6では13のプロジェクトがスタートした。JCE7本大会までに各プロジェクトは報告書をホームページで公開する。「始めたことがやりっぱなしではなく、報告し、評価し、改良を加えて新たに取り組む体質を築きたい」と話す。すでにJCE7では、JCE8に向けたプロジェクトを新たに公募し、動き出している。

「アナロギア」は「類比」と言う意味。「日本福音同盟(JEA)各専門委員会(宣教、援助協力、神学、社会、女性、青年)の働きの『類比』として、各地に委員会を形成することをめざした。JCE6では開催地である神戸において六委員会をつくり、研修、セミナーの継続に取り組んでいる」

「JCE6ではプログラム局として、仕組みをしっかりつくりたいという思いがあった。だが地域への浸透はなかなか難しい。教団間や地域間のネットワークを構築するインフラプロジェクトについては継続的な課題となっているが、これはJEA理事会として取り組むことにしてくださっている」

「JCE6では、参加者がない県もあり、地域に根差した宣教協力になったのか、反省があった」と話す。JCE7を前に各地で地方大会が開かれた。「各地で取り組まれてきた協力の姿を知り、生の声を聞くことができたことは大きな励ましであり、同時に責任をも感じる時であった」と言う。

JCE7では、日本で活動する複数の説教者やパネリストが立つ。「JCE8に向けて中心的な役割を担う世代の方々が立てられることになった。もちろんすべての世代が与えられた役割を果たすことが大事。説教者やパネリストは事前にオンライン会議を重ね、JCE7としての一貫性をもったメッセージを準備している」と述べた。

「私自身28年前、阪神淡路大震災で支援を受けて、JEAや宣教協力の歩みに導かれた。東日本大震災や、熊本地震など様々な被災地で働きを担ってきた方々も今回登壇する。多くの教会が先の見えない中で、奮闘している。ぜひJCE7で日本宣教の共通のゴールを確認し、共有したい。今回宣言文を発表するが、草の根で集められた、いろんな意見を受け止めてつくられたので、各教会レベルでも用いてもらいたい」

「JCE7を出会いの機会として欲しい」と勧める。「ブースの申し込みが多い。今回は日本基督教団からもパネリストを迎える。また在外日本語教会のリーダーや、国内外国語教会のリーダーの方々も参加される。ここからさらに全体に対する広がりを求めていきたい」

本大会登録は終わったが、オンライン参加申込が始まる。「ぜひ信徒の方々も参加してほしい。神様がこの国に召したことは偶然ではない。その意味をかみしめ、各教会での取り組みに生かしてもらえれば」と話した。(つづく)

2023年06月04日号 02面掲載記事)

 

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