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[レビュー1]絶望から解放され、「助け手」の働きに 『愛は勝利です』評・千葉明徳
この本のはじめに、池田博牧師はこう記しておられます。 「二歳で父を亡くし、それ以来祖母とつつましく暮らしてきた登喜子。十三歳から、骨髄炎がもたらした七年もの病床生活。貧しさゆえに医者にもかかれず、痛み…
どう死と向き合い生涯を終うか 田頭真一著『死という人生の贈り物』
幻冬社、四六判、千540円税込 オリブ山病院理事長の田頭(たがみ)真一氏が、『全人医療とスピリチュアルケア』(いのちのことば社)、『老金期』(AmazonPOD)に続く最新刊『死という人…
映画「牛久」――「東日本入国管理センター」被収容者らの実態を追う
アッシュ監督の入管施設での質問に答えるデニズさん (C) Thomas Ash 2021 昨年4月15日にアメリカのバイデン大統領は、移民などを「不法滞在者」と表現するのを中止し、「非市民」または「…
映画「誰かの花」奥田裕介監督に聞く――自分だったらどうするか?を問う映画です
奥田裕介監督プロフィール:1986年生、神奈川県出身。日本映画学校(現・日本映画大学)で映画制作を学ぶ。映画やドラマの現場で演出部や制作部を経験。ドキュメンタリー映画の構成、ミュージックビデオの脚本・…
映画「MONSOON/モンスーン」ー-難民から30年、母親の母国でたどるアイデンティティへの旅愁
亡き両親の故郷ハノイへ寝台列車で向かうキット (C)MONSOON FILM 2018 LIMITED, BRITISH BROADCASTING CORPORATION, THE BRITISH F…
[レビュー6]『アナキズムとキリスト教』『天国なんてどこにもないよ』『ひとりで死なせはしない』
「アナキズム」書籍が活況だ。「無政府主義」とも訳される「アナキズム」は、「自分勝手な人たち」であるとか「非道徳的な破壊主義」だと誤解される。むしろ災害後に発現する自発的、草の根的な利他的行動(『災害ユ…
[レビュー5]マンガ・日めくり 『らみいちゃんのまんが聖書物語』『コミック聖書』『人生を変える言葉の処方箋』『孫と猫と笑ってみことば』『天色のしずく』『詩篇の花束』『ヒトリコテン』
15年かけて「らみいちゃん」が案内してきた旧新約聖書の物語がついに完結して『らみいちゃんのまんが聖書物語』(みやしたはんな著、千980円税込、A5判)の一冊にまとめられた。全篇カラー、見開きで一つの物…
[レビュー4]物語・エッセイ 『子ども、本、祈り』『村岡花子の甲府時代』『大草原の小さな家で』『季節で彩る こころの食卓』『オカリナ牧師の聖書ゆるり散歩』『東北の隠れキリシタンの里へ』
「物語を読むことが人生をより色濃く、おもしろく、楽しく生きることにつながる」。 『子ども、本、祈り』(斉藤惇夫著、教文館、千650円税込、四六判)の著者は数々の児童書を送り出した編集者であり、アニメ化…
[レビュー3]「問い」を諦めない正直な交わりに一助『 ICU式「神学的」人生講義』評・塚本良樹
私自身が国際基督教大学(ICU)の卒業生であることもあり、本書を読み進めながら、私は学生時代にタイムスリップしたような感覚になり、一気に読んでしまった。 本書にはたくさんの「問い」が収められている。多…
[レビュー2]「第四の波」見えるペンテコステ運動の全貌 『現代ペンテコステ運動の歴史』評・永井信義
本書でも記されていますが、1900年代初頭、アメリカ、ロサンゼルスで始まったペンテコステ運動は、70年の5千800万人から2020年には6億4千400万人(ゴードン・コーンウエル大学世界キリスト教研究…