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【レビュー】分断、無力感こえ、再び祈り続ける力に 『夜明けを共に待ちながら 香港への祈り』評・塚本良樹
本書は、祈りの本である。 「香港」という、日本から海を隔ててすぐ近くにある一つの都市を、そこに植えられた教会を、そしてそこから逃れて世界中に散らされた香港人キリスト者たちを想って、オンラ…
インタビュー:イザベル・タウンゼンドさん 亡父原案の映画「長崎の郵便配達」でたどる心の軌跡
イザベル・タウンゼンドさんプロフィール:1961年、フランスでピーター・タウンゼンドの娘として生まれる。80年代を代表する商業写真家のブルース・ウェーバーやピーター・リンドバーグらのもとで世界的なモデ…
映画「長崎の郵便配達」――原作と響き合い原爆の悲惨さを語り継ぐ静謐なハーモニー
本作の原案となった父の著書を手に谷口さんを取材した長崎の足跡をたどるイザベルさん (C)坂本肖美 1945年8月9日午前11時2分。77年前、長崎に原爆が投下されたその日がまた巡って来る。日本原水爆被…
【レビュー2】救いの始まりから完成までを三重の切り口で 『人はどこから来て、どこへ行くのか?《神のかたち》の人間観』 評・関野祐二
ゴーギャンの絵画に記された「我々はどこから来たのか我々は何者か 我々はどこへ行くのか」との問いかけに正面から答えた渾身(こんしん)の作。前著『わかるとかわる!《神のかたち》の福音』(二〇…
【レビュー1】贖罪論批判に応え、信仰者に健全な理解促す 『死と命のメタファ キリスト教贖罪論とその批判への聖書学的応答』評・河野克也
本書は、高橋哲哉氏の「犠牲のシステム論」によるキリスト教贖罪論批判への応答という枠(「はじめに」・「エピローグ」)の中で展開される極めて良質かつ壮大な新約聖書神学の書です。しかしそれは、単なる記述的な…
映画「島守の塔」――“鉄の暴風”の沖縄戦末期に住民避難を貫徹した人々
県庁に赴任の挨拶をする島田叡(中央)。荒井警察部長(右)と県知事付きの職員・比嘉凛。 (C)2022 映画「島守の塔」製作委員会 第二次世界大戦時、唯一の地上戦が展開された沖縄。日本はポツダム宣言を受…
【神学】環境破壊=キリスト教起源論への答え ボウカム『聖書とエコロジー』評 横田法路
リチャード・ボウカム著『聖書とエコロジー』 山口希生訳 四六判・364頁 いのちのことば社 定価2,420円(税込) 地球温暖化や海洋汚染、生態系の破壊など、地球環境が危機…
映画「PLAN 75」――安楽死促進を法制化、近未来像から問いかける“生きる尊厳”
夫は他界、子どものいない独り暮らしの角谷ミチ。 (C)2022「PLAN75」製作委員会 / Urban Factory / Fusee 2025年には国民の5人に1人が75歳以上になると予測されてい…
【レビュー】『イノベーションの国イスラエル』『北東アジア・市民社会・キリスト教から観た「平和」』『いのちのバトンをつなぎたい』『ソロモンの花』
戦争が現実にある中、どのように平和をつくるか。紛争のイメージも強いイスラエルは、革新的なテクノロジーを生み出す起業大国でもある。 『イノベーションの国イスラエル 世界を変えた15の物語』(アビ・ヨレシ…
インタビュー:チュ・サンミ監督――映画「ポーランドに行った子どもたち」の“愛と信仰”の軌跡
チュ・サンミ監督プロフィール: 父は著名な演劇俳優の故チュ・ソンウン、兄のチュ・サンロクも俳優という演劇ファミリー。大学4年のとき劇団ムチョンの「ロリータ」(1994年)で演劇デビュー。映画デビューは…