アーカイブ: 神学・牧会 - ページ 4
【レビュー】『教父哲学で読み解くキリスト教』『教父思想入門』『アウグスティヌス「三位一体論」を読む』『ナジアンゾスのグレゴリオスの聖霊論』『聖霊を知る喜び』
「神の子」を古代ではどう考えたか。『教父哲学で読み解くキリスト教 キリスト教の生い立ちをめぐる3つの問い』(土橋茂樹著、教文館、2千640円税込、四六判)は、キリストの呼び名となる、「御言葉」、「子」…
【書評】家族の瓦解という破れ口に、福音を提示する神学的可能性 『神の子とする恵み』評・川村真示
本書のタイトル「神の子とする恵み」には、「神の主権的恩寵」を中心とする著者の神学的スタンスが凝縮されている。「神の子とする」を意味するヒュイオセシアはパウロ書簡に登場する。例えば、よみが…
バルメン宣言から90年 国家主義に抵抗する信仰のあり方とは?
『ナチス第三帝国へのキリスト教的抵抗』 1933年ヒトラーが政権を掌握し、ドイツがナショナリズムに突き進んでいった時代、ドイツ福音主義教会の多くは「ドイツ的キリスト者」を名乗りナチスに追随した。だが、…
福音主義神学会西部 「宗教2世」問題を神学する
吉岡氏と老松氏 日本福音主義神学会西部部会は、2024年度春季研究会議を5月20日、大阪市の大阪聖書学院とオンラインで開催した。テーマは「『伝える喜びと受け継ぐ喜びヘ』“宗教2世"の問題を神学する」。…
福音主義神学会東部「平和」テーマに教会共同体、霊性、公共の視点で
徳田氏と稲垣氏 日本福音主義神学会東部部会は、2024年度春期公開研究会を5月20日、オンラインで実施した。全体テーマは「平和」。キリスト者共同体と霊性という足元の在り方と、世界の在り方を神学的に理解…
信仰生活、弟子訓練、宣教の視座広げる 『被造物ケアの福音』刊行講演会
訳者の石原さん 『被造物ケアの福音-創世記から黙示録のエコロジー』(いのちのことば社)の出版記念講演会が「アースデイ」の4月22日、東京・世田谷区の日本同盟基督教団世田谷中央教会で開かれ…
【神学/環境危機】被造物と関係を修復し、神の支配の物語を地に実現する
現在の深刻な環境破壊は「地を支配せよ」と教えるキリスト教が原因、という批判がある。それに対し、聖書は人間の救いのみならず被造物全体の回復を目指していることを、聖書全体を視野において解き明かした『被造物…
映画「オッペンハイマ―」 「我は死神」が問う現代的な「原罪」 寄稿 稲垣久和
原爆開発者の生涯を描き、日米で話題となった公開中の映画「オッペンハイマー」。 かつて素粒子理論研究を専門とした哲学者・神学者の稲垣久和さん(東京基督教大学名誉教授)は、この映画から「衝撃」を受けたと言…
クリスチャンは生きづらい? 「君たちはどう生きるか―」 神学シンポ青年の部
「クリスチャンは生きづらい?」 共感 「東日本大震災国際神学シンポジウム」の青年の部が、2月24日、東京・千代田区のお茶の水クリスチャン・センターで行われた。主催は、青山学院宗教センター(ACF)、学…
【神学/同性愛と教会】 ゲイとして神に従う信仰者を自認する「サイドB」
キリスト教保守派は、伝統的に同性愛を「罪」と捉えてきた。そうした中で聖書理解は保守的な福音主義に立ちつつ「ゲイ・クリスチャン」としてのアイデンティティーを肯定する「サイドB」と呼ばれる立場が台頭してい…