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【神学】『DNAに刻まれた神の言語』 ゲノム研究者によるキリスト教信仰の証詞
福音派では長年、進化論は聖書の創造の記述と相容れないという考えが根強かった。しかし近年のゲノム解析によって進化のメカニズムが解明される中、福音主義・聖書信仰に立って遺伝子研究に取り組む研究者も活躍し…
【書評】教会の現場で考え抜かれた本格的福音主義神学概論 『新・神を愛するための 神学講座』評・牧田吉和
本書は、夕礼拝の「教理説教」に発し、その後の信州小海における開拓伝道と教会形成、さらには苫小牧での伝道牧会の中で育まれ、30年を要して結実した書である。「神を愛するための神学講座」というタイトルには本…
【書評】「小さな始まり」から福音派内外に役割 『日本同盟基督教団130年史』評・中村敏
本書は、現在日本の福音派の中で大きな役割を果たしている日本同盟基督教団の宣教開始から今日までの130年間の歩みを詳細にまとめた教団史である。本書を読み、次の聖句が浮かんだ。 「あなたの始まりは小さくて…
映画「親愛なる同志たちへ」――共産主義の理想と現実の狭間に生じる不協和音に注視するとき
非武装デモの市民への無差別銃撃から身を守るリューダ ©Produced by Production Center of Andrei Konchalovsky and Andrei Konchalov…
柏木哲夫著『ホスピス・緩和ケアの こころと実際』評・瀧口俊子
『ホスピス・緩和ケアのこころと実際 スピリチュアルケアの必要性』 柏木哲夫著、いのちのことば社1,980円税込、四六判 最新の精神医学を学ぶためにワシントン大学に留学されて、その3年目に末期患者へのチ…
映画「永遠の1分。」——“笑顔”こそ、あの3・11の苦難の記憶から前へ歩ませる出発点
被災地ドキュメンタリーをコメディ映画で撮ろうとするスティーブ(右)と撮影監督のボブ。 (C)「永遠の1分。」製作委員会 東北太平洋沿岸一帯が大津波に襲われた東日本大震災。天災、人災など災難を“笑い”ネ…
『死を友として生きる』『聖書の「死と天国」』『キリスト教の死生観』『わたしたちの希望 パンデミックの時代に』『イエスの「神の国」のイメージ』
誰もが迎える死にどう向き合うか。『ナウエン・セレクション 死を友として生きる』(ヘンリ・ナウエン著、廣戸直江訳、中村佐知解説、日本キリスト教団出版局、2千420円税込、四六判)の著者は霊的指導者として…
自己目的達成でなく神が導く旅路に 『魂をもてなす 霊的同伴への招待』評・中村穣
現代は、目的をどうやってうまく達成できるかという価値観であふれています。時に、この結果主義が私たち信仰者を苦しませます。そんな私たちに本書は、うまくいくという方法論的な成功の道ではなく、神様に心を向け…
「語る」だけでなく「仕え」、「寄り添う」 『もしイエス様が市長だったら』評・池田博
もし、牧師であるあなたが牧会している地域を知り、地域に根差した伝道牧会を目指していたとしたら、また、あなたが、「伝道」は教会で講壇からみ言葉を語り、トラクトを配り、特伝をしていれば事足れりと考えている…
映画「ムクウェゲ 「女性にとって世界最悪の場所」で闘う医師」――“性暴力”に苦しむ女性の人権を守る闘い
パンジ病院内であいさつを交わすデニ・ムクウェゲ医師(右) (C)TBSテレビ 3月8日は、国連記念日の「国際女性デー」。アイルランド共和国初の女性大統領メアリー・ロビンソン(在任1990~97年)は、…