アーカイブ: レビュー - ページ 16
映画「白い牛のバラッド」——「一言、非を認め謝ってほしい!」冤罪被害者の届かぬ願い…
夫の友人を名乗るレザは、未亡人でシングルマザーのミナが直面する様々な困難にも親切に援助の手を伸べるが… 物語は、コーランに記されている預言者モーセの言葉から始まる。「モーセは民に言った。“神は牛を犠牲…
映画「ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ」――黒人の悲哀と人権を歌う「奇妙な果実」
ビリー・ホリディが憑依したかのような見事な歌唱と演技をみせるアンドラ・デイ。 (C)2021 BILLIE HOLIDAY FILMS, LLC. 18歳でコロムビアレコードからレコードデビューを果た…
[レビュー3]『パウロの福音を生きる』『すべての人のためのローマ書』『パウロの生涯と神学』『そうか、なるほど《福音書、パウロ書簡前半編》』
著名な神学者、伝道者から各信徒までその人生に影響を与えたパウロ書簡とパウロ自身の生き様。神学的な議論もあるが、現在もローマ書を中心に様々な観点から多くの講解が出て信仰者を励ましている。『パウロの福音を…
【書評】社会の「脱人間化」を変革する宗教とは? 渡辺聡著『宗教と社会』
宗教社会学という学問は、社会が宗教を規定することを前提に宗教を客観的に捉えようとする。しかし、キリスト教信仰の立場から見れば、宗教が人を変え社会をも変えると見る。そうした宗教と社会の関係について考察す…
[レビュー2]地獄に関する正確な聖書的教理 『信仰義認と永遠の刑罰』評・水草修治
J・I・パッカーは思弁的な神学者ではなく、神を畏れ愛する敬虔な(今風に言えば)霊性の神学者である。だが彼の霊性は、聖書より人間の感情を優先するヒューマニスティックな主観的霊性ではなく、「聖書のみ」「信…
[レビュー1]絶望から解放され、「助け手」の働きに 『愛は勝利です』評・千葉明徳
この本のはじめに、池田博牧師はこう記しておられます。 「二歳で父を亡くし、それ以来祖母とつつましく暮らしてきた登喜子。十三歳から、骨髄炎がもたらした七年もの病床生活。貧しさゆえに医者にもかかれず、痛み…
どう死と向き合い生涯を終うか 田頭真一著『死という人生の贈り物』
幻冬社、四六判、千540円税込 オリブ山病院理事長の田頭(たがみ)真一氏が、『全人医療とスピリチュアルケア』(いのちのことば社)、『老金期』(AmazonPOD)に続く最新刊『死という人…
映画「牛久」――「東日本入国管理センター」被収容者らの実態を追う
アッシュ監督の入管施設での質問に答えるデニズさん (C) Thomas Ash 2021 昨年4月15日にアメリカのバイデン大統領は、移民などを「不法滞在者」と表現するのを中止し、「非市民」または「…
映画「誰かの花」奥田裕介監督に聞く――自分だったらどうするか?を問う映画です
奥田裕介監督プロフィール:1986年生、神奈川県出身。日本映画学校(現・日本映画大学)で映画制作を学ぶ。映画やドラマの現場で演出部や制作部を経験。ドキュメンタリー映画の構成、ミュージックビデオの脚本・…
映画「MONSOON/モンスーン」ー-難民から30年、母親の母国でたどるアイデンティティへの旅愁
亡き両親の故郷ハノイへ寝台列車で向かうキット (C)MONSOON FILM 2018 LIMITED, BRITISH BROADCASTING CORPORATION, THE BRITISH F…