輪島聖書教会礼拝 サバイバルただ中に 能登半島地震
聖書教会連盟・輪島聖書教会の荒川康司牧師は、1月14日の礼拝のYouTube中継で、現状を報告した。
―教会員全員の安否を確認した。自宅に戻れず被害状況を確認できない教会員もいる。
停電が長く続いたため、メールも長期間開くことができなかった。電話も不通のことがある。
牧師館は断水中なので、沢の水を飲み、雪や雨水も貯めて使っている。風呂に入れず、ストーブで沸かした湯で、石けんを使わず髪と身体を洗い、足湯につかっている。トイレは使えず、ビニール袋を使い、休耕地に埋めている。ウォシュレットが本当に懐かしい。上水が来ても、下水管が破壊されているので、流せば逆流する。
今一番必要なのはガソリンと灯油。輪島は1月末から3月にかけて一番寒くなる。灯油がなければ生きていけない。買うのに半日並ぶ。2千円分しか買うことができない。次の入荷がいつかわからない。なくなったら終わり。
スーパーは営業再開したが、商品が十分でない。現金は瓦礫(がれき)の下にあり手元になく、金融機関も動いていない。ATMもない。電気は来たので我が家はクレジットカードを使っている。
避難所を中心にコロナ、インフルエンザ、ノロウイルスがはやりだした。基礎疾患のある方や高齢者は危険と隣り合わせ。倒壊による死よりも関連死の方が多くなるだろう。隔離は難しく、病院は満杯。自宅で救急車を呼んでも来ない。医師と看護師がいる避難所が一番安心。
火葬所のボイラー3基のうち2基が壊れ、火葬が一日に2回しかできない。積雪で屋根に重さがかかり、半壊でも住めない。道路の陥没が見えない。傾いた電柱や木がいつ倒れてくるかわかわない。
安全な場所は輪島にはございません。サバイバルのただなかであります―
同連盟は、上下水道と道路の復旧後に、内灘聖書教会を災害支援の拠点とすることを計画している。
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